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SLAS2025 ポスター情報

プロメガテクノロジー発表ポスター集

A bioluminescent and homogeneous assay for monitoring GPCR-mediated cAMP modulation and adenylate cyclase activity

LumitによるGPCRを介したcAMPの変化とアデニル酸シクラーゼ活性のモニタリング

GPCRシグナル経路は、細胞の代謝、増殖、分化、細胞死、遺伝子制御などに重要な役割を果たし、そのシグナル伝達異常は多くの疾患に関連します。cAMPはアデニル酸シクラーゼ(AC)によってATPから生成され、GPCRの活性化によって制御される重要なセカンドメッセンジャーの1つです。これを標的とした治療戦略が注目されており、cAMPレベルを正確に測定する 方法が求められています。本ポスターでは、Lumit テクノロジーを活用し、生化学的および細胞アッセイの両方で高感度にcAMPを測定できる方法を確立したことを紹介します。

Lumitテクノロジーの原理とアプリケーションについては、Lumit Guideもご覧ください。

Lumit cAMPアッセイの原理図(上左図)とアッセイウィンドウ(上右図) SmBiTを標識したcAMPトレーサーを用いた、競合法にてcAMPの測定・評価を高感度な発光測定で行います。 従来のアッセイ方法よりも、広範囲のcAMP濃度にわたって、緩やかなシグナルカーブを示し、より広いダイナミックレンジを有していることが示されています。

また、種々の GPCR 並びにアゴニスト・アンタゴニストで刺激した際の cAMP の変動を Lumit アッセイで評価しました(下図)。

cAMP Lumitアッセイの概要

  • 96および384ウェルプレートフォーマットに対応し、HTSにも適用可能
  • cAMPの広い検出範囲を持つ。
  • ホモジニアスな発光アッセイ系。蛍光化合物によるシグナル干渉はない。
  • 細胞ベースおよび生化学的実験の両方に使用可能。

本製品は先行取り寄せ品として販売可能です。
詳細はプロメガ学術課もしくは担当営業にご相談ください。

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Adapting Lumit p-ERK assay to high-throughput screening using Novartis Chemogenetic LMW library

HTSフォーマットに対応した、Lumit Immunoassayによる化合物スクリーニング評価

Lumit ImmunoassayはNanoBiTテクノロジーを用いた発光イムノアッセイです。洗浄ステップのない簡便なプロトコルで、短時間(約2時間)で標的タンパク質を測定できます。また、発光法のため、ダイナミックレンジが広く、感度良く検出可能です。

本ポスターでは、p-ERKを対象にLumit Immunoassayを用いた化合物スクリーニングを実施し、細胞内におけるERKのリン酸化を阻害/活性化する化合物評価を行っています。(A:384-well format, B:1536-well format) 両format共に、高いZ-factorとS/Bが得られており、高感度で信頼性の高い結果が取得できています。

A. Lumit p-ERK (T202) Immunoassay Screen for FDA Approved Compounds

B. Screening the Novartis Mechanism-of-Action (MoA) Box in 1536 well plates

Lumit Immunoassayを用いることで、非常にシンプルなプロトコルで、新規治療薬やシグナル伝達モジュレーターの探索が可能です。プロメガでは、p-ERK 以外にも、各種タンパク質用のキットをご用意しております。また、お持ちの抗体にNanoBiTをラベリングし、Lumit用抗体を自作できるキットもございます。詳細はプロメガ学術課までお問合せ下さい。

製品例

Lumit p-ERK1 (Thr202) immunoassay cellular system (#CS3397A03) Lumit immunoassay 特設ページ:https://www.promega.jp/products/immunoassay-elisa/lumitimmunoassays/

論文事例

Profiling oncogenic KRAS mutant drugs with a cell-based Lumit p-ERK immunoassay SLAS Discov. 2022 Jun;27(4):249-257

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Advancing Therapeutic Strategies for Obesity: Innovative Bioluminescence Assays for Monitoring GPCR Dynamics

生物発光アッセイによるGPCRダイナミクスのモニタリング評価

G protein-coupled receptors(GPCR)は代謝を含む多くの生理的プロセスの制御に関与する重要な膜タンパク質です。GPCRは様々な疾患の治療標的として研究されており、近年、肥満治療における治療標的としても注目されています。プロメガでは発光テクノロジーを利用した様々な GPCR研究ツールを開発しています。

本ポスターでは、以下のアプリケーションが紹介されています。

  • HiBiT Technologyを用いたGPCR内在化評価
  • NanoBiT Technologyを用いたGPCRとβ-Arrestinの相互作用評価(図A)
  • GPCRアゴニスト添加時の細胞内cAMP濃度モニタリング(図B)
  • レポーターアッセイによる、GPCRアゴニスト添加時のシグナルパスウェイ解析
  • Lumit Technologyを用いた、インスリン・グルカゴン分泌量評価

A

B

プロメガの研究ツールを用いることで、生細胞において経時的に、様々な側面からGPCR作用機序を評価することが可能です。 また、発光法のため非常に感度が良く、微弱なシグナルや変化も検出できる点も大きなメリットとなります。詳細はプロメガ学術課までお問合せ下さい。

Automation-Enabled Target Engagement Selectivity Screening of Small Molecule Kinase Inhibitors

小分子キナーゼ阻害剤の自動化による標的エンゲージメント選択性スクリーニング

NanoBRET™ Target Engagement Assayでは、NanoLuc® ルシフェラーゼと蛍光性 NanoBRET™トレーサーの近接による、生物発光共鳴エネルギー移動(BRET)を利用するアッセイです(下図)。NanoBRET TEアッセイを活用することで、生細胞内でのハイスループットな薬剤プロファイリングが可能となります。本ポスターでは NanoBRET TEアッセイを利用し、FDA承認済みの小分子化合物や既知のキナーゼ阻害剤を対象に、240種類の NanoLucタグ付きキナーゼに対して実施しました。

【事例:プラルセチニブの標的選択性評価】 プラルセチニブはRET変異陽性の甲状腺髄様がん治療に使用されるRET阻害剤であり、RETキナーゼに対して高い選択性を持つことが報告されています。本実験は自動化ワークフローを用いて11のキナーゼパネルを対象に行われました(右図)。 またキノームデンドログラムを用いた解析(下図左)や IC50 値の算出(下図右)により、RET に対する選択性が明確に示されました。

製品例

論文例

:TGF-β receptor-specific NanoBRET Target Engagement in living cells for highthroughput kinase inhibitor screens SLAS Discov. 2024 Dec;29(8):100196.

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Development of an automated workflow for purification of exosomes and exosomal RNA

エクソソームおよび封入RNAの精製自動化法の開発

細胞外小胞(Extracellular Vesicles, EV/EVs)には診断用バイオマーカーとなりえる各種RNAが含まれ、各種の利用方法が考えられるターゲットとなっています。一方でその効率的な濃縮・精製や再現性には課題がありました。プロメガではヒト血漿から効率的にEVを濃縮するINOVIQ EXO-NET® マグネットビーズをプロメガの全自動化・半自動化核酸精製技術と組み合わせ、効率的なワークフローを提案します。

ポスターでは EXO-NET® と Maxwell® HT製品による全自動化(上図左)、および Maxwell®RSC装置・試薬による半自動化法(同中央)を試ました。ExoNetを使用しない従来のカラム精製法(同右)と比較すると、カラム法で低いRNAの収率が大幅に改善しました(下図左は全自動とカラム法、下図右は半自動化とカラム法の比較)。

各自動化したRNA精製法により、ラボスケールから検査センターまで、広いEV検査需要に応えます。収量、再現性がよく人手・時間もとらない次世代のスタンダードな手法となりえます。

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HiBiT Protein Tagging System to Study Protein Interactions at Endogenous Levels

HiBiT タグテクノロジーを使用した、内在タンパク質量で測定するタンパク質相互作用

HiBiTタグテクノロジーはタンパク質を検出する高感度・高効率の手法を提供しています。11 アミノ酸の小さいタグであるため、 高効率で CRISPR KI が可能でした。ポスターでは、細胞内環境の内在量で測定する相互作用タンパク質の解析法2種類を紹介しています。

① HiBiT 抗体ビーズを用いた免疫共沈により、ターゲットタンパク質に結合するE3ライゲースを濃縮する手法 (Protacを利用)。またこれをプロテオーム解析により分析する手法。

② HiBiT に結合する LgBiT-BioID 融合タンパク質を発現させる。細胞内で相互作用したタンパク質をビオチン化すること で、Streptavidinビーズを用いて濃縮し、プロテオーム解析で検出する手法

EGFRの図のようなInteractome解析が可能となりました。

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