コロナ後の機器の有効利用:Maxwell® RSCを用いた感染症検査の前処理

Promega Info プロメガ株式会社 独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター臨床検査科 中西愛美様 コロナ後の機器の有効利用: Maxwell® RSCを用いた感染症検査の前処理 四国がんセンターでの感染症検査の現在 微生物検査室では、検査項目に応じて、培養法・イムノクロマト法・遺伝子検査(PCR法)を用いて、細菌・ウイルス関連検査を実施している。 ニューモシスチスカリニの遺伝子検査(PCR法)については、大手検査センターへの外注を主としていたが、 以前より導入していた東洋紡社の GENECUBE® と組み合わせてCOVID-19 検査で導入した高純度に核酸を精製できるプロメガ社のMaxwell® RSCを有効活用することにより 院内化を実現した。 ① 結果をドクターに報告するまでの時間 7日間(外注) → 2日間(院内化) ② 測定感度 3~5倍(GENECUBE® 前処理試薬からMaxwell® RSCへ変更の場合) ③ 手操作の時間 NALC処理が不要になり、操作時間は半減 56℃ 20分間 Maxwell® RSC BAL or 喀痰 (スプタザイム処理済) Lysis Buffer 300μL + Proteinase K 30μL お困りごと: ⚫ COVID-19時に導入したMaxwell® RSCを 有効活用したい。 ⚫ 院内化にあたりニューモシスチスカリニの遺伝子 検査を高感度化したい。 改善点: ⚫ Maxwell® RSCの再活用。 ⚫ 迅速な検査結果報告が可能となり、 臨床に貢献できた。 GENECUBEMaxwell® RSC Pathogen TNA Kit ® (PCR) GENECUBE® に (精製) Maxwell® RSCを組み合わせるメリット 300μL ※ 現在独立行政法人国立病院機構高知病院勤務 型番製品名入数 機器 AS4500 Maxwell® RSC Instrument (最大16検体同時処理) 1台 AS8500 Maxwell® RSC 48 Instrument (最大48検体同時処理) 1台 試薬 AS1890 Maxwell® RSC Pathogen Total Nucleic Acid Kit (AS4500およびAS8500共用) 48回 製品情報 今後の運用計画 Maxwell® RSC Instrumentには、さまざまな検体に応じた多様なキットが準備されている。 また、前処理が容易で、動作時間が約30分、試薬プレパックのカートリッジを使用するなど、遺伝子検査に親和性の高い仕様と なっている。 このような特長を踏まえ、以下の2つの用途での運用も検討している。 A)病理部において、パラフィン切片を外注する際に、出検前品質検査 ホルマリン固定によりDNA断片化が生じ、FFPEから得られたDNAの品質は一般的にとても低い。外注ではDNAの低品質や収 量不足により判定不能となるケースがあり、出検前に院内で品質・収量が十分に期待できるFFPEであることを確認することで、迅 速かつ確実な外注検査につながる。 B)その他の感染症への適用の拡大 ⚫ 帯状疱疹早期診断のための高精度核酸抽出 ⚫ カルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌(CPE)の耐性遺伝子の同定 ⚫ BCG膀胱注入療法後の抗酸菌感染症鑑別のためのPCR検査 BCGのような細胞壁が固く核酸精製が困難な抗酸菌群への適用により、大幅なTATの改善が見込まれるため、その検討は重要 と考える。 Maxwell® RSC Maxwell® RSC48 お問合せ先 プロメガ株式会社 www.promega.co.jp TEL. 03-3669-7981 E-mail: prometec@jp.promega.com Promega Info