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かわら版 2018年 春号

2018年 春号 2 〜 3 頁、タンパク質解析実験の「お悩み」解決!HiBiT テクノロジー 4頁、創薬ターゲットとしても大注目! 標的タンパク質分解をリアルタイムに検出! 5 頁、オートファジー活性を発光プレートリーダーで高速測定! 6頁、in vitro ? in vivo ? それともプロメガの発光 3D アッセイ? 7 頁、あなたの実験イメージを具現化するプロメガの解析ツールと受託サービス タンパク質相互作用解析のスーパーモデルケース 8 頁、コンサルティング & 貸出プログラム MAX れんたるを開始しました! タンパク質発現・分解実験特集 HiBiT による 今、試すべき最新の発光アッセイ その理由とは?? Promega KAWARABAN プロメガ株式会社 HiBiT システム 抗体 エピトープタグ 蛍光タンパク質 ありのまま度 POI 機能への影響小 POI 機能への影響なし POI 機能への影響小 POI 機能への影響大 内在性に近い発現が可能 (ゲノム編集によるタグの導入が容易) 遺伝子組み換え作業あり 内在性発現 遺伝子組み換え作業なし 内在性に近い発現が可能 (ゲノム編集によるタグの導入が容易) 遺伝子組み換え作業あり 発現ベクターによる強制発現 (ゲノム編集による導入は困難 ) 遺伝子組み換え作業あり 検出 発光 発光、蛍光 、発色 発光、蛍光 、発色 蛍光 操作 簡単(ステップ数 少) 非常に煩雑(ステップ数 多) 煩雑(ステップ数 多) 簡単(0 ステップ) → 多検体処理も容易 固定化必要(ELISA, 免疫染色) 固定化必要(ELISA, 免疫染色) ランニングコスト 検出試薬 1 次抗体 & 検出用 抗体が必要、基質 検出用 抗体が必要、基質 なし 用途 定量 ◎ (ライセート&生細胞[経時的定量も可能 1)]) 〇 (ELISA) 〇 (ELISA) × (高バックグラウンド、低感度) ブロッティング ○ ○ ○ N/A イメージング ○(生細胞 2)) △(免疫染色) △(免疫染色) ◎(生細胞 3)) タンパク質の検出法比較表 励起光 or 基質 ※ POI :標的タンパク質。N/A: Not Applicable。 1)細胞内タンパク質の場合、LgBiT タンパク質の安定発現が必要(膜タンパク質や分泌タンパク質の場合は不要) 2)オリンパス社の LV200 などの発光イメージングシステムが必要  3)励起光による光毒性 HiBiT (11 アミノ酸) 1 次抗体 LgBiT+基質 検出用抗体 プロメガは抗体不要でタンパク質定量が可能な画期的な発光タグシステムを開発しました。HiBiT システムは 11 アミノ酸 のペプチドタグと、それに高い親和性で結合する相補的な NanoLuc® ルシフェラーゼ断片(LgBiT ; 17.6kDa)と基質を用いた、 発光法によって目的タンパク質を検出する技術です(下表)。相補的に結合した LgBiTとHiBiT は NanoBiT® Luciferaseとなり、 従来のホタル、ウミシイタケルシフェラーゼの 30 倍以上の発光輝度を有します。 すでに実用化されているタンパク質検出タグとして、エピトープタグ(His、c-Myc、FLAG 等)や GFP 等の蛍光タンパク質が知られています。これらは 簡便性、親和性、アプリケーション、ランニングコストの面で長所と短所があるため、実験により使い分ける必要がありました(下表)。HiBiT システ ムはタンパク質定量に関して、これら多くの点で高い性能を持ち、これまで難しいとされた様々な実験系を実現できる世界初の新規発光タグシステム です。ここではタンパク質の解析実験における様々な「お悩み」に対し、HiBiT がどのように解決できるかについてご案内します。 タンパク質解析実験の「お悩み」解決! HiBiT テクノロジー タンパク質を検出するための良い 抗体が見つかりません… タグ自身がタンパク質を台無しにしないかと心配でたまりません… 抗体を用いた検出は時間ばかり かかってうんざり… 抗体を使う実験は、内在性タンパク質を検出する目的においては極め て重要であるものの、一般的にとても面倒で時間のかかる作業です。 目的タンパクに対して特異性の高い抗体を見つけるのは、コストも時 間もかかり一苦労です。さらにその実験では、長時間のインキュベー ション、ブロッキング、洗浄、二次抗体検出が必要です。HiBiT は検出 試薬を細胞に加え、タンパク質を検出するだけです。例えば細胞内タン パク質定量では、HiBiT Lytic Assay 試薬(細胞溶解剤、LgBiT および NanoLuc® 基質を含む)を添加後 10 分間で測定が完了します。ブロッ ティングメンブレン上でのタンパク質検出では、細胞を溶解し、SDSPAGE 泳動、メンブレン転写します。メンブレンに HiBiT Blotting assay 試薬(LgBiT および NanoLuc® 基質を含む)を添加するだけで、目的タン パク質をバンドとして検出する操作は 30 分以内に完了します。 比較対象 エピトープタグ 蛍光タンパク質 比較対象 抗体 エピトープタグ 大きなタンパク質タグがタンパク質の機能を妨げる可能性があります。 小サイズであることは、タンパク質タグとして最適です。タンパク質の 発現や機能への影響を最小限に抑えることができます。 細胞ライセートのタンパク質定量(HiBiT Lytic Assay) ブロッティングメンブレン上でのタンパク質定量(HiBiT Blotting) 励起光 or 基質 FLAG, Myc, etc (6 ~ 15 アミノ酸) GFP, etc (30kDa 程度) 励起光 HiBiT は抗体を必要としません! HiBiT はわずか 11 アミノ酸です! 14284MA HiBiTタグタンパク質の 細胞内発現 Lytic reagent(LgBiTを含む) を添加 発光測定 SDS-PAGE ブロッティング+ Blotting reagent(LgBiTを含む)を添加 発光検出 メンブレン 検出用抗体 2 現在使用しているタンパク質検出法では感度が低く 定量的な検出ができません… 私の研究対象のタンパク質は極めて 発現レベルが低く検出ができません… CRISPR/Cas9 を利用して、目的の内在性タンパク質にレ ポータータグをつけようとしていますが、プラスミドド ナーを作ることが面倒ですし、挿入効率が低すぎます。 HiBiT の発光は NanoLuc® ルシフェラーゼの発光に由来しています。 NanoLuc の発光値は従来のホタル、ウミシイタケルシフェラーゼの 発光の 100 倍以上です。また、ルシフェラーゼによる発光測定は GFP などの蛍光タンパクによる検出に比べ、10,000 倍以上の定量 性感度があります。また、一般に ELISA、ウエスタンの検出は、そ れぞれ fmol、pmol オーダーが限界と言われていますが、プレートリー ダーでの測定では、わずか 1amol の HiBiT- 目的タンパクを検出でき ます(図 1)。 ゲノム編集により本来の遺伝子ローカスに発光タグ(HiBiT)を導入することで、過剰発現させた場合よりも薬剤による応答性が飛躍的に向上しま した(図 2)。これは細胞内のタンパク質と内在性レベルで発現するタグ付加タンパク質が適切な化学量論的比率で維持されるいるのが一因であ ると推察されます。 低発現のタンパク質の場合、発現ベク ターで過剰発現というアーティファク トを伴う実験をせざるを得ませんでし たが、本来はできるかぎり内在レベル での発現が望まれます。HiBiT の活用 により、これまでタンパク質を過剰発 現でしか見ることができなかった現象 を内在性レベルでとらえることができ、 本来の生体内の分子数レベルで行われ る真の反応が観測できます。 GFP のような大きなレポーターは CRISPR/Cas9 でのノックインにはとても難易度 が高いです。大きなレポーターにはプラスミドドナーや長い配列のドナーが必須 です。プラスミドの構築の手間とコストが生じます。あるいは長い人工配列を 使用した場合も、2 本鎖 DNA を使う必要があり、ノックイン効率が悪く、組み 換えの重複が生じやすくなります。HiBiT は 1 本鎖のオリゴテンプレートを使っ て挿入することができます。サイズが小さいので、効率よくノックインすること ができ、またオリゴの作製コストも抑えられます。 HiBiT 配列(33 bases)の利用には Web 上での簡単なライセンス内容の承認登録が必要です(www.promega.co.jp/nanobitsynthesis/ )。 出張セミナー「やってみよう!HiBiTノックイン実験」も承っております。詳細については www.promega.co.jp/onsite_seminar/ をご覧ください。 比較対象 蛍光タンパク質 図 1. HiBiT 融合タンパク質の検 出感度と直線性 精製 HaloTag®-HiBiT タンパクを Nano-Glo ® HiBiT Lytic Reagent により検出した。少なくとも 7 桁のリニアダイナミックレンジ を示した(r 2 = 0.9982). 図 2. phenanthroline による HIF1 α -HiBiT の安定性評価 CMV あるいは TK プロモーターを利用して HIF1 α -HiBiT を細胞内に一過性発現にあるいはゲノム編集による内在性 HIF1 への HiBiT タグ付けにより発現させ、phenanthroline によるタンパク安定性を発光検出により評価した。 図 3. CRISPR/Cas9 による HiBiT のノックインの際のドナーオリゴのデザイン 内在性発現レベルの検出が可能 HiBiT は極めて高感度です。わずか 1amol の HiBIT でも検出できます! HiBiT はゲノム編集の応用で内在性 レベルの発現を定量化できます! HiBiT はプラスミドドナーを 必要としません! 0 1 × 107 1 × 106 1 × 105 1 × 104 1 × 103 1 × 102 Luminescence (RLU) –7 –6 –5 強制発現 Hif1α -HiBiT ( CMV ベクター) 低レベル発現 Hif1α -HiBiT (PGK ベクター) 内在性発現 Hif1α + HiBiT (ゲノム編集によるタギング) 14322MA 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 –20 –19 –18 –17 –16 –15 –14 –13 –12 –11 Log10HaloTag®-HiBiT protein (moles) Log10Luminescence (RLU) Background-subtracted luminescence Raw luminescence これまでの検出 強制的に発現させて、 低い応答性(変化量)をなんとか検出 重要な変化を見落としがち プロメガなら 本来の低レベルで発現させて、 高い応答性(変化量)を高感度に検出 重要な変化をキャッチ 5′ Exon Exon Exon 3′ UTR 3′ ~80nt Homology Arm HiBiT Stop Codon Homology Arm 5′ 33 nucleotide sequence TGA ~80nt 3′ Guide RNA Single-Stranded Oligodeoxynucleotide Genomic Locus 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) Nano-Glo® HiBiT Lytic Detection System 10 ml N3030 26,000 Nano-Glo® HiBiT Extracellular Detection System 10 ml N2420 28,000 Nano-Glo® HiBiT Blotting System 100 ml N2410 36,000 pBiT3.1-C [CMV/HiBiT/Blast] Vector 20 µg N2371 73,000 pBiT3.1-secN [CMV/HiBiT/Blast] Vector 20 µg N2381 73,000 pBiT3.1-N [CMV/HiBiT/Blast] Vector 20 µg N2361 73,000 関連製品 ※カタログ番号 が“カスタム品”となっている製品のご注文については promega.formstack.com/forms/casorder よりお申込みください(プロメガクラブへの入会が必要です)。 比較対象 抗体 エピトープタグ 蛍光タンパク質 比較対象 抗体 エピトープタグ 蛍光タンパク質 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) pFC37K HiBiT CMV-neo Flexi® Vector 20 µg N2391 73,000 pFN38K HiBiT CMV-neo Flexi® Vector 20 µg N2401 73,000 pFN39K secHiBiT CMV-neo Flexi® Vector 20 µg N2411 73,000 pBiT3.2-C [TK/HiBiT/Blast] Vector – カスタム品 80,000 pBiT3.2-N [TK/HiBiT/Blast] Vector – カスタム品 80,000 pBiT3.3-C [PGK/HiBiT/Blast] Vector – カスタム品 80,000 pBiT3.3-N [PGK/HiBiT/Blast] Vector – カスタム品 80,000 3Promega KAWARABAN 標的タンパク質特異的分解誘導薬とは ユビキチン -プロテアソーム系でのタンパク質分解は、ユビキチンリガー ゼ(E3 リガーゼ)による標的タンパク質のユビキチン化から開始します。 これを利用し、標的タンパク質を E3 リガーゼと強制的に結合させてユ ビキチン化し、分解を促進する「標的タンパク質分解誘導薬」がいくつ も開発されています。PROTAC(Proteolysis Targeting Chimera)1) や日本で 開発されたSNIPER (Specic and Nongenetic IAP-dependent Protein ERaser)2) が代表的な技術です。これらの標的タンパク質分解誘導薬は標的タンパ ク質に結合する分子と E3 リガーゼに結合する分子をリンカーでつない だ二機能性の低分子化合物で、本来は相互作用しないタンパク質同士を 強制的に結合させることから「分子糊(Molecular Glue)」とも呼ばれてい ます(図 1A)。 これらタンパク質分解誘導解析では、標的タンパク質を過剰に発現させ るとわずかな変化量をとらえることが困難になるため、内在性レベルで リアルタイムに測定できるアッセイ法が望まれます。また重要な創薬ター ゲットであることから、簡便でスクリーニングに対応したアッセイ法であ ればより有用です。これまで基礎研究ではウェスタンブロッティング、 スクリーニングでは TR-FRET や AlphaLISA® などが使用されてきました。 しかしこれら抗体を用いる検出法は、多くの場合内在性レベルの発現解 析には検出感度が不十分です。さらにウェスタンブロッティングは時間 がかかり、操作も複雑であることがネックになっていました。 これらの点を解決するのが NanoLuc® テクノロジーを応用したアッセイで す。ここでは HiBiT タグを用いて目的タンパク質の発現量を迅速・高感 度に検出するアッセイ(図 1B)、および NanoBRET™ を利用して PROTAC による目的タンパク質と E3 リガーゼの相互作用を検出するアッセイ(図 1C)をご紹介します。 高発光タグ HiBiT を用いたタンパク質ダイナミクス検出法 HiBiT は内在性レベルの発現量でも十分検出できる感度を持ち、かつサ イズが非常に小さく(11 アミノ酸)、ゲノム編集で容易に標的タンパク 質にノックイン(タギング)できることから、内在性レベルのタンパク 質発現量解析に最適です(3 ページ参照)。検出操作も簡便であり、細 胞に1種類の検出試薬(LgBiT タンパク質と発光基質を含有)を添加す るだけで発光します。ウェスタンブロッティングのようにエンドポイン ト解析する場合、必要なものは HiBiT タグを付加した目的タンパク質、 HiBiT 検出試薬とルミノメーターのみです(図 2)。HiBiT タグ付加標的 タンパク質は発現量に気を付ければベクター(低発現用プロモーターを 推奨。3 ページ参照)で外来性に発現させることも可能です。 一方リアルタイムモニタリングを行う場合は、HiBiT タグ付加標的タンパ ク質に加えて LgBiT タンパク質を安定的に発現させる必要があります が、発光測定する際は Nano-Glo® Live Cell Reagent を添加するだけです。 図 3 はゲノム編集で HiBiT を付加した BRD4 のリアルタイムモニタリング 例です。このデータから 2 種類の PROTAC (dBET1 or MZ1) 処理により 3 時間以内に BRD4 発現量が低下すること、また MZ1 の方が速やかに BRD4 量を低下させることが分かります。 PROTAC によるタンパク質相互作用誘導解析 より詳細な解析を実施したい場合は、NanoBRET™ テクノロジーを用い て、PROTAC による標的タンパク質と E3 リガーゼの相互作用誘導をモ ニターすることも可能 です(図 1C)。図 4 は dBET1 による BRD4 と Celebron の相互作用カイネティクスを検出したデータです。dBET1 添加 後 1 時間でほぼシグナルがプラトー に達し、BRD4 と Celebron が結合し たことを示しています。 新たなモダリティとしても注目され るタンパク質分解誘導の基礎的な実 験にも利用できる HaloTag PROTAC 試薬(HaloTag® 融合タンパク質分解 誘導化合物)も開発中です。ご興味 がある方はお問合せください。 まとめ NanoLuc® 最新技術により、生きた細胞でのタンパク質分解をリアルタイ ムに解析できるようになりました。特に内在性レベルでのタンパク質動態 を追うことができる HiBiT でのモニタリングはユビキチン -プロテアソー ム系の解析に限らず、他の系にも応用できるシンプルでフレキシブルな技 術です。次のページではオートファジー解析への応用事例を紹介します。 創薬ターゲットとしても大注目! 標的タンパク質分解をリアルタイムに検出! ありのままの細胞解析プロジェクト 古くから細胞内タンパク質分解の破綻が疾患を引き起こすことが知られており、特にアルツハイマー病、パーキンソン病などの神経変性疾患の原因とし て有名です。代表的なタンパク質分解系としてはオートファジーと並んでユビキチン -プロテアソーム系が挙げられます。がん細胞ではタンパク質分解系 を阻害して異常タンパク質を蓄積させることにより細胞死を誘導することからプロテアソーム阻害剤がすでに抗がん剤として使用されています。また最 近は標的タンパク質を強制的にユビキチン化し、分解促進する PROTAC などの標的タンパク質特異的分解誘導薬に注目が集まっており、創薬ターゲット として今非常にホットな分野です。しかしながら、細胞内タンパク質分解をハイスループットで、さらにはリアルタイムでモニターすることが難しく、解決 すべき課題の一つとなっていました。このセッションでは、プロメガが開発した発光リアルタイムタンパク質モニタリング法とその応用事例をご紹介します。 参考文献 1) Sakamoto, Kathleen M. et al. PNAS 98.15 (2001): 8554–8559. 2) Itoh Y. et al. (2010) J. Am. Chem. Soc. 132, 5820–5826 図 1. 標的タンパク質特異的分解誘導薬解析ツールの原理 A. PROTAC の模式図。B. HiBiT タグを付加した BRD4 タンパク質分解を発光値として直接 的にモニター。C. HaloTag® 付加 Celebron と NanoLuc® 付加 BRD4 の相互作用を BRET に よりモニター 図 3. HiBiT リアルタイム タンパク質分解アッセイデータ BRD4 遺伝子にゲノム編集で HiBiT をノックインし、さらに LgBiT を安定発現させた HEK293 細胞での BRD4 モニタリングデータ。PROTAC(dBET1 および MZ1)処理により BRD4 量が減少する様子を HiBiT 発光で検出した。 図 4. NanoBRET™ を用いた dBET1 による Celebron-BRD4 相互作用のカイネティッ ク測定。 Ub Ub HaloTag® HiBiT(11アミノ酸) 標的タンパク質 リガンド E3 リガーゼ 認識ドメイン Ub Ub dBET1 BRD4 Celebron (E3 Ligase) Ub Ub Ub Ub BRD4 PROTAC(dBET1など) 基本構造 標的タンパク質存在量をモニター 標的タンパク質とE3リガーゼの タンパク質間相互作用をモニター A B C dBET1 Celebron (E3 Ligase) NanoLuc® dBET1 処理 分解 発光測定 HiBiT 検出試薬 (細胞溶解 & LgBiT / 基質供給) or BRD4-HiBiT 発現ベクターを トランスフェクション 内在 BRD4 ローカスにHiBiTを タギング(ゲノム編集) Time(hr) 1.0 0.5 0.0 0 1 2 3 Endogenously expressed HiBiT-BRD4 in HEK293 cell line expressing LgBiT Relative RLU Untreated 1μM dBET1 1μM MZ1 PROTAC無し PROTAC有り → BRD4 分解 Time(hr) +dBET1 – dBET1 5 10 15 20 25 0 0 50 100 150 BRET Ratio(mBU) 関連製品 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) Nano-Glo® HiBiT Lytic Detection System 10 ml N3030 26,000 Nano-Glo® Live Cell Assay System 100 回分 N2011 28,000 CMV LgBiT(KanR/HygR)Vector – カスタム品 80,000 NanoBRET™ PPI MCS Starter System 1 セット N1811 180,000 NanoBRET™ PPI Flexi® Starter System 1 セット N1821 150,000 ※カタログ番号 が“カスタム品”となっている製品のご注文については promega.formstack.com/forms/casorder 図 2. HiBiT エンドポイントタンパク質分解アッセイ例 よりお申込みください( プロメガクラブへの入会が必要です)。 4 オートファジーとは オートファジーは細胞質成分をリソソームにて分解する現象であり、酵 母から高等動物・植物まで保存されている機構です。オートファジーには、 シャペロン介在性オートファジー、ミクロオートファジー、マクロオート ファジーの 3 つの形式が知られていますが、ここでのオートファジーは マクロオートファジーを指すものとしてご紹介します。オートファジーが 誘導されると隔離膜が出現・伸長し、タンパク質やオルガネラなどを包 み込みます。完全に包み込んだ状態をオートファゴソームと呼びます。 続いてオートファゴソームがリソソームと融合し、リソソーム内の分解酵 素により包み込まれた細胞質成分が分解されます(図 1 上参照)。この 様な過程を経て、細胞質成分を分解するのがオートファジーです。 発光法を用いたオートファジーフラックスの検出 オートファジーの過程において多くの分子の関与が見出されています が、LC3 タンパク質はオートファジーのほぼすべての過程で存在する事 からオートファジーの全般的マーカーとして広く利用されています。そ の利用方法としては LC3 の発現量をウエスタンブロッティング(WB)に て定量したり、LC3 に GFP や RFP などの蛍光タンパク質を付加し、イメー ジングでの評価がなされてきました 3) 。一方で、WB ではスループットが 低い事や蛍光イメージングによる評価が難しく、定量的な比較には特殊 な機器が必要になるなどのデメリットがありました。プロメガの新しい アッセイでは発光タグ HiBiT を活用し、プレートリーダーを用いたオー トファジーフラックス解析を可能にしました(図 1 参照。HiBiT について は 2 ページをご覧ください。)。Autophagy LC3 HiBiT レポーター導入細胞 にオートファジー活性に影響を与える化合物を添加し、発光基質と LgBiT タンパク質を検出試薬として加える事で検出を行います。オート ファジーを誘導すると HiBiT-LC3 レポーターの分解が促進され、発光シ グナルが低下します(抑制されると発光シグナルが増加)。すなわち、 本アッセイシステムは一般的なルミノメーターを用いて、オートファジー フラックスの変化を発光シグナルにて簡便に評価することができます。 3 次元細胞モデルでもオートファジーを評価! HiBiT-LC3 レポーターを活用した例を図 2 に示しました。ここでは PP242 と BafA1※を組み合わせて、HiBiT の発光値の変化からオートファ ジーフラックスを 2 次元培養と 3 次元培養のモデルで評価しています。 PP242 処理によりオートファジーを誘導すると、HiBiT-LC3 レポーターの 分解が促進され発光値が低下します。それに対して PP242 と BafA1 処 理を行うと、HiBiT-LC3 レポーターの分解が抑制され、発光値が回復す る結果が観察されました。2 次元、3 次元の培養形態に関わらず、発光 法によりオートファジーフラックスを評価できることが示唆されます。 ある種のがん細胞においては、2 次元培養、3 次元培養、がん組織で はオートファジーに関する転写因子の発現パターンが異なるとの報告が なされています 4) 。従来法では難しかった 3 次元培養での評価も発光 法の活用で進展することが期待されます。3 次元モデルを用いたその 他の発光解析法については 6 ページを参照ください。 オートファジーに関するスクリーニングへの展望 がんをはじめ、種々の疾患の発症などにオートファジーが関与する事か ら、オートファジーを制御する薬剤スクリーニングや創薬にも関心が高 まっています。スクリーニングのモデル例として、図 3 に Autophagy LC3 HiBiT レポーターを用いた 384well プレートでのアッセイ例を示しました。 スクリーニングでは概ね CV 値 10% 以内、Z’値が 0.5 以上であること が求められます5) 。プロメガのアッセイ例では CV 値 3 ~ 5%、Z’値 0.6 ~ 0.7 を示し、良好なアッセイ系が構築できる事が示されました。 最後に オートファジーは今や多くの人が知る機構となりましたが、オートファ ジーの分子機構にはまだまだ未解明な点があります。今回プロメガで はオートファジーのメジャーマーカーである LC3 に着目し、HiBiT の技術 を活用しました。発光技術がオートファジー研究の新しい発見の一助に なれば幸いです。 細胞ビックバン – 高次元細胞プロジェクト プロメガ オートファジー 検索 図 1. オートファジー発光アッセイの概要 図 2. 2 次元細胞モデルと 3 次元細胞モ デルでのオートファジー活性の評価 Autophagy LC3 HiBiT レポーター導入 HEK293 細胞を使用した。2 次元細胞 モデルでは 10,000 cells/well を 96well plate に播種。3 次元細胞モデルでは 2,000 cells/well に て Corning® 96-well Clear Round Bottom Ultra Low Attachment Microplate に播種した。各化合物を 6 時間処理し、発光測定を行った。 図 3. LOPAC ライブラリーを用いたスクリーニングのモデル例 Autophagy LC3 HiBiT レポーター導入 HEK293 細胞を 1000 cells/well で 384well plate に播 種した。(左)種々の化合物にて 6 時間処理し、発光測定を行った。Vehicle control を 100、PP242 のサンプルを 0 とし、オートファジーを誘導する化合物の探索を行った。(右) PP242 と種々の化合物にて 6 時間処理し、発光測定を行った。PP242 のみのサンプルを 0、 PP242 + BafA1 のサンプルを 100 とし、オートファジーを阻害する化合物の探索を行った。 オートファジー活性を発光プレートリーダーで高速測定! オートファジーの分子メカニズムを解明した功績にて東京工業大学 大隅栄誉教授が 2016 年のノーベル生理学・医学賞を受賞したことは記憶に新し いところだと思います。オートファジーは発がん、神経変性疾患、生活習慣病、感染、各種の炎症などの様々な疾患に関与し、また発生・免疫・寿 命などにも関わりのある分解機構です1,2) 。オートファジーフラックスの測定では全般的なマーカーである LC3 に対しての発現・局在解析や LC3 に蛍 光タンパク質を付与してのイメージング解析が行われています。一方で従来法はスループットが低い事、蛍光イメージングの評価というデメリットが ありました。これに対し、今回、プロメガではオートファジーフラックスを発光にて測定し、簡便に定量化する技術を確立しました。 参考文献 1)N Engl J Med. 2013 Feb 14;368(7):651-62. 2)Nature Reviews Cancer volume 17, pages 528–542 (2017) 3)Yoshii, S. R. & Mizushima, N. Int. J. Mol. Sci. 18, 1–13 (2017). 4)Corinna Bingel et al. Cell Death Dis. 2017 Aug; 8(8): e3013 5)アッセイ系のバリデーションの手順(東京大学 創薬機構) http://www.ddi.u-tokyo.ac.jp/wp/wp-content/themes/ddi/doc/ assay_validation_method.pdf RLU Drug dosage Autophagy LC3 HiBiT レポーター導入細胞 に化合物などを処理 オートファジー阻害剤 ▲発光増加 通常のオートファジー 定常レベルのHiBiT-LC3 発光測定 オートファジー活性化剤 ▼発光増加 発光測定 (下のグラフ参照) ファゴフォア オートファゴソーム オートリソソーム: LC3 HiBiT Reporter および 内容物の分解 細胞を破壊して、 LgBiT タンパク質と 基質を供給するために Nano-Glo® HiBiT Lytic Reagent を添加 Autophagy LC3 HiBiT Reporter HiBiT Spacer LC3 リソソーム LgBiT Reporter Levels (% of Vehicle Control) n = 3 1000 m 1000 m Vehicle BafA1 PP242 PP242 + BafA1 Avg. plate Z’= 0.65 +/-0.03 PP242 + BafA1 activity level PP242 alone activity level Autophagy Inducer Screen Compound serial # 150 125 100 75 50 25 0 0 160 320 480 640 800 960 1120 1280 0 160 320 480 640 800 960 1120 1280 120 100 80 60 40 20 0 -20 Normalized Activity % Normalized Activity % Autophagy Inhibitor Screen Compound serial # Vehicle alone activity level PP242 alone activity level Avg. plate Z’= 0.67 +/-0.06 LOPAC compounds +/- 3 St.Dev. +/- 25% LOPAC compounds +/- 3 St.Dev. +/- 25% ※ PP242 : mTOR 阻害剤(オートファジー誘導剤)、BafA1(Balomycin A1):オートファゴソー ムとリソソームの融合阻害剤(オートファジー阻害剤) 関連製品 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) Autophagy LC3 HiBiT Reporter Vector and Detection System 1kit GA2550 88,000 HEK293 Autophagy LC3 HiBiT Reporter Cell Line and Detection System 1kit GA1040 1,070,000 U2OS Autophagy LC3 HiBiT Reporter Cell Line and Detection System 1kit GA1050 1,070,000 5Promega KAWARABAN in vitro ? in vivo ? それともプロメガの発光 3D アッセイ? 高次元細胞プロジェクト 3D での細胞生存試験の王道・ATP 測定アッセイ 3D サンプルでは細胞塊の中心まで試薬が浸透し、しっかりと検出でき ているか、という疑問が常につきまといます。そこでプロメガでは酸に より 3D サンプルから直接抽出した ATP との比較を行い、どれくらいの 抽出効率なのかを検討しました。図 1 にその結果を示しています。 プロメガの 3 次元用 ATP 測定試薬はほぼ 100% の抽出効率であること から、3D サンプルにおける細胞の生存性の指標として十分に利用でき ることを示唆しています。 (この他に、DNA 染色による細胞膜透過性の確認実験も行っています。 テクニカルのひとことコラム 2016 年 1 月号 ; www.promega.co.jp/pdf/ tech1601.pdf をご覧ください) 一方で 3D サンプルでの生細胞の評価方法の 1 つに、サンプルのサイズ や体積を評価する方法があります。実際のサンプルを観察した評価方 法になりますが、スループットの問題や特殊な機器が必要になる事、 3D サンプル内部の状態を反映していないという懸念があります。これ に対して、ATP 量が 3D サンプルのサイズ・体積と良く相関するとの報 告が複数あり、現在では ATP 測定アッセイが 3D サンプルでの生細胞の 評価の王道となっています。 細胞内グルタチオン・アポトーシスの測定 生体内の還元物質であるグルタチオンは活性酸素種 (ROS) や異物の除 去に関わる重要な分子です。一方で、酸化ストレスなどが起因となるこ とで細胞はアポトーシスを引き起こす事が知られています。図 2 には 3D サンプルでの細胞内グルタチオンとカスパーゼ 3/7 の活性測定の例 を示しました。3D サンプルにおいても、2D サンプルと同じように測定 することが可能です。 シトクロム P450 3A4 の測定 2D サンプルと異なり、3D サンプルでは細胞が有する本来の機能や分 化能をより良く評価できる点もメリットの 1 つです。その 1 例として肝 毒性の評価法が挙げられます。創薬において肝毒性(薬物誘発性肝障 害)は医薬品の開発中止理由の約 20% を占めています。株化細胞を用 いた評価系では本来の機能・活性が低い、初代培養細胞では安定供給 の面でデメリットがあります。肝毒性を早期に評価できる系が求められ ており、3 次元培養法が長期培養可能でかつ in vivo に近い評価モデル として注目されています。 図 3 にはヒト liver microtissue を用いて主要な代謝酵素の 1 つである CYP3A4 の活性を評価したアプリケーションを示しました。また、ここ では培地をサンプルとして CYP3A4 の活性を評価し、ATP を指標として 生細胞の測定を行っています。 (CYP3A4 の評価系に関しては ADME/Tox プロダクトガイドをご覧くだ さい:promega.co.jp/pdf/adme_tox.pdf) 最後に 今回紹介したマーカー以外にも、プロメガの発光技術は 3D サンプルの 死細胞マーカー (LDH) や NAD(P)/NAD(P)H、ROS(H2O2)、もちろんレポー ターアッセイにも対応しています。さらにオートファジーも。図 4 には 現在カスタムとしてご提供している、発光法での漏出 LDH の活性測定 例を示しました。 発光LDHアッセイやCYP3A4アッセイの他、エネルギー代謝関連マーカー (Glucose, Lactate, Glutamine, Glutamate)アッセイ等、培地をサンプルと することで、同一のサンプルにおいて複数のアッセイを実施できること もプロメガの技術の特長です。 今回紹介した以外のアプリケーションも公開していますので、上記の キーワードを是非検索してください! プロメガ 高次元細胞プロジェクト 検索 in vitro と in vivo の中間を担うと目されている 3 次元培養を行うための機材・手法・プレートが続々と開発されています。昨今では 1536well での 3 次 元培養サンプル(3D サンプル)のスクリーニングモデルも報告されるようになり、3D サンプルを扱う方法も身近なものになってきました。しかし、様々 な 3D サンプルの作製法が確立される一方で、その評価方法に関しては十分に浸透していません。そこで、このセッションでは発光法で測定できる 細胞アッセイの一例を紹介します。 図 1. マトリゲル上で培養した 3D サンプルにおける ATP 抽出効率の比較 Matrigel® (Corning)をコートした well に種々の細胞種を播種し、4 日間培養した。 A. 4 日間培養後の A549 細胞の顕微鏡下写真。細胞が凝集し塊を形成している。 B. 種々の細胞種を表に記載の細胞数で播種した。トリクロロ酢酸を用いて 3D サンプル から ATP を抽出した場合の値を 100 とし、Celltiter-Glo® 3D および他社品の ATP 抽出効率 を相対的に示した。 A 図 2. 細胞内トータルグルタチオンとカスパーゼ活性の測定 HCT116 細胞を GravityPLUS™ 96-well hanging-drop platform(InSphero)に播種し、4 日間 培養し spheroid を形成させた。 A. GSH 合成阻害剤 BSO(buthionine-sulfoximine)を種々の濃度で添加し、48 時間処理した。 GSH/GSSG-Glo™ アッセイで細胞内トータルグルタチオン量を測定し、Celltiter-Glo® 3D に て ATP 量を測定した。BSO 濃度に依存して細胞内トータルグルタチオンの減少が観察さ れた。 B. 種々の濃度の panobinostat と staurosporine を添加し、24 時間処理後 Caspase-Glo® 3/7 アッセイを行った。化合物濃度に依存して、カスパーゼ 3/7 の活性が観察された。 図 3. ヒト liver microtissues を用いた CYP3A4 の評価 ヒト liver microtissues に対して、種々 の濃度の Rifampicin を 添 加 し、 CYP3A4 の活性を誘導した。処理後 48 時間後に P450‐Glo™ アッセイ にて、CYP3A4 の活性を測定し、そ の 後、 同 一 サ ン プ ル を 用 い て Celltiter-Glo® 3D にて ATP を指標とし た生細胞の測定を行った。 図 4. 3D サンプルにおける細胞毒性と細胞生存性のマルチアッセイ HCT116 細胞を 2,500 cells/well にて 384 Ultra-Low Attachment plates(Corning) に播種した。 種々の濃度の Panobinostat および Dexirubicin を添加し、化合物添加後 24,48,72 時間の培 地サンプルを採取し、死細胞マーカーの漏出 LDH 量を発光法で測定した。72 時間の培 地サンプルの採取後に残った細胞に対して、Celltiter-Glo® 3D アッセイを実施し、細胞内 ATP から生細胞を評価した。 3×104 72hs_CTG 24hs 48hs 72hs RLU_CTG 3D Assay RLU_LDH Assay log[Panobinostat], µM 2×104 1×104 1.2×106 9×105 6×105 3×105 0 0 -4 -3 -5 -1 0 1 3 4 3.5×104 RLU_CTG 3D Assay RLU_LDH Assay log[Doxirubictin], µM 2.8×104 2.1×104 1.4×104 7×103 1.4×106 1.05×106 7×105 3.5×105 0 -2 -1 0 1 2 72hs_CTG 24hs 48hs 72hs B 細胞種 ATP 抽出効率 プロメガ Celltiter-Glo® 3D 他社品 HCT116(2,000cell) 110.4% 46.1% A549(5,000cell) 107.7% 19.9% HepG2(5,000cell) 86.6% 15.1% DU145(5,000cell) 98.3% 32.3% MCF7(5,000cell) 87.3% 31.0% PC3(5,000cell) 117.7% 29.6% 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 -9 -8 -7 -6 -5 Luminescence (RLU) log compound (M) panobinostat staurosporine 0 10 20 30 40 50 60 70 0 2 4 6 8 10 12 14 -8 -7 -6 -5 -4 -3 GSH/GSSG-Glo (RLUx104 ) CellTiter-Glo 3D (RLUx104 ) log buthionine sulfoximine (M) ATP total glutathione A B 関連製品 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) CellTiter-Glo® 3D Cell Assay 10 ml G9681 16,500 GSH/GSSG-Glo™ Assay 10 ml V6611 92,000 Caspase-Glo® 3/7 Assay 2.5 ml G8090 22,000 P450-Glo CYP3A4 Assay with Luciferin-IPA 10ml V9001 24,000 Lactate-Glo™ Assay 5 ml J5021 74,000 Glucose–Glo™ Assay 5 ml J6021 67,000 Glutamate-Glo™ Assay 5 ml J7021 74,000 Glutamine/Glutamate-Glo™ Assay 5 ml J8021 80,000 Luminescent LDH Cytotoxicity Assay – カスタム品 37,000 ※カタログ番号で ” カスタム品 ” となっている製品のご注文については promega.formstack.com/forms/ casorder よりお申込みください(プロメガクラブへの入会が必要です)。 3.5E+04 2.0E+06 1.8E+06 1.6E+06 1.4E+06 1.2E+06 1.0E+06 8.0E+05 6.0E+05 4.0E+05 2.0E+05 0.0E+00 3.0E+04 2.5E+04 2.0E+04 1.5E+04 1.0E+04 5.0E+03 0.0E+00 0 10 20 30 40 50 Relative light units(RLUs), CellTiter-Glo® Relative light units(RLUs), P450-Glo™ [Rifampicin],µM P450-Glo CYP3A4 induction Celltiter-Glo® 3D-viability 6 あなたの実験イメージを具現化するプロメガの解析ツールと受託サービス タンパク質相互作用解析のスーパーモデルケース PRDM14 は様々な癌において過剰発現しており、乳癌細胞および膵癌細胞において PRDM14 発現の阻害により、癌の悪性形質を減じる ことが報告されている。薬物治療において PRDM14 の結合パートナーの同定、機能解析は重要である。ここでは、PRDM14 と相互作用す るタンパク質の同定および機能解析を行った。乳癌細胞において Halo-PRDM14 を発現、プルダウンおよび質量分析により 13 の相互作用タンパク 質の候補を得た。さらに Co-IP によって 2 つの候補 GRP78 および HSP90αが確認された。表面プラズモン共鳴法による分析は、これら 2 つのタン パク質が in vitro で PRDM14 と直接相互作用することを示し、また、NanoBRET® アッセイにより生細胞でも実際に相互作用していることを確認した。 さらに、PRDM14 発現の抑制と HSP90 阻害剤や GRP78 阻害薬との併用で、がん幹細胞性と関連のある CD24- CD44+ 細胞および Side Population (SP) 細胞の割合が阻害剤単独に比して有意に減少する。これらの結果は HSP90α , GRP78 による腫瘍形質維持に PRDM14 が深くかかわることを示す。 HaloTag® 蛍光イメージングやタンパク質精製など多様なアッセイが可能な多機能 タグです。プルダウンでは従来法で得られなかった新規相互作用タン パク質候補が見つかった実績があります。 NanoBRET® 非常に明るいルシフェラーゼ NanoLuc® と HaloTag® を利用した BRET で、 生細胞でのタンパク質相互作用を高感度かつ定量的に検出できる実験 方法です。 生細胞アッセイの重要性 蛋白質相互作用の各種パラメータは非細胞系アッセイで詳細に得ることが可能です。それと同時に蛋白質相互作 用が実際に生細胞内で生じることの実証が「蛋白質機能の同定」、「創薬開発」においては前提です。プロメガの NanoBRET® 法は初心者でも比較的簡便な手法であり、また、発光を用いるため非常に鋭敏なシグナルが得られ るので、蛋白質相互作用の生細胞アッセイには適しています。 今後の展望 NanoBRET® 法は、従前の細胞死を指標とした系ではなく、「生細胞」での蛋白質相互作用を指標とした無・低毒 性の新規薬剤のスクリーニングの基盤となる可能性を秘めております。今後、NanoBRET® 法による評価系の最適 化やハイスループット化を前提に、低分子化合物ライブラリーとの組み合わせを検討しています。この系を実現 するための、製薬企業、大学のスクリーニング部門等のパートナーを募集しています。 論文著者インタビュー タンパク質相互作用(Protein-Protein interaction, PPI)解析は、個々のタン パク質機能だけでなく細胞内タンパク質ネットワーク、さらには細胞内 プロセスを解明する上で重要な研究手法です。共免疫沈降(Co-IP: Coimmunoprecipitation)法、プルダウンアッセイ法、ファーウェスタンブロッ ティング法、表面プラズモン共鳴法など様々なタンパク質相互作用解析 法が開発され、研究内容に合わせて最も説得力があり効率的な方法が 選択されてきました。今回ご紹介する事例では従来の方法に加え、タン パク質タグである HaloTag® を用いたプルダウンや新技術 NanoBRET® を 取り入れた結果、新規な相互作用タンパク質候補の取得ならびにこれま で困難だった生細胞内における相互作用の定量的解析が可能となり、in vitro から生細胞での PPI 検出~機能解析まで多角的な検討に成功して います。 HaloTag®、NanoBRET® は ORF クローンや実験受託サービスもあり、煩 雑な部分をスキップできます。タンパク質相互作用の解析ツールのひと つとして是非ご活用ください。 ご協力:東京大学医科学研究所 抗体・ワクチンセンター 谷口 博昭 先生 事例 研究 今回の参考文献 • PRDM14 directly interacts with heat shock proteins HSP90α and glucose-regulated protein 78. Moriya, et al., Cancer Science. 2018;109:373–383. 技術解説 論文 概要 東京大学 医科学研究所 抗体・ワクチンセンター 谷口 博昭 先生 関連製品 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) HaloTag® Mammalian Pull-Down System 10 ml N3030 26,000 NanoBRET™ PPI MCS Starter System 1 セット N1811 180,000 NanoBRET™ PPI Flexi® Starter System 1 セット N1821 150,000 結合実験 機能解析 パートナー探索 パートナー同定 結合確認(in vitro) 結合確認(細胞内) Cell lysate Cell Free Live Cell HT POI Y Y HaloTag® プルダウン ベクター & サブクローニング 受託 共免疫沈降 MS 解析 FACS O Protein A Protein B BRET NanoBRET 表面プラズモン ™ 共鳴法 HaloTag ORF クローンや NanoLuc® ベクターへのサブクローニング受託 については www.promega.co.jp/e-Service/ をご覧ください。 7Promega KAWARABAN MAX れんたるを開始しました! 弊社学術部員が皆様の研究室を訪問し、HiBiT の系構築、ゲノム編集の基礎、 ルシフェラーゼ反応を応用したさまざまなアッセイ法などを解説します。 セミナー内容の詳細は下記サイトまで。 www.promega.co.jp/onsite_seminar/ プロメガ学術部員による 訪問セミナー プロメガクラブ オンサイトセミナー 「機器がないから…」 大丈夫です、ご相談ください! 今すぐ実験計画に MAX れんたるを入れよう!! コンサルティング & 貸出プログラム MAX れんたるは、プロメガのルミノメーターなどを一定期間お貸出しするプログラム(有償)で、試薬 / 機器の両面からのサポート・コンサルティングも行います。 ※アプリケーションによっては機器で使用する試薬を予めご購入いただく必要がございます。また、本サービスのご利用には プロメガクラブ(無償)へのご入会が必要です。 こんな方におすすめ 料金 貸出しの流れ 始めてみませんか、生物発光アッセイ 生物発光を使ったアッセイ系の立ち上げをサポート • 簡便で高感度な発光アッセイを試してみたい方に • 発色法の細胞生存・毒性試験を行っている方に • 蛍光の酸化ストレスアッセイを行っている方に ルミノメーター・マルチプレートリーダー マルチプレートリーダー GloMax® Discover Systems ルミノメーター(96 ウェル) GloMax® Navigator System ルミノメーター(シングル) GloMax® 20/20 Luminometer 日額 ¥ 23,000 (レンタル型番:E5301) 日額 ¥ 12,000 (レンタル型番:E5302) 日額 ¥ 6,000 (レンタル型番:E5303) 機能 アプリケーション 発光 レポーター & 各種アッセイ 蛍光 BRET、FRET、GFP & 各種アッセイ 吸光 ELISA、タンパク質定量 マルチプレックス 2 項目以上を同一プレートで測定 フォーマット チューブ形式 / マルチウェル(6-384)形式 ※レンタル約款の確認・承認あり (MAX れんたるの場合のみ) ※貸出実施後、機器レンタル  実施報告書を送付 (MAX れんたるの場合のみ) ※貸出期間:1 日~ 最長 12 か月まで ① お問合せ 専用フォームよりご希望の 機器、実験内容をお知らせ [10 分程度] ② お打合せ 機器、試薬、期間の選択 [1 時間程度] ③ お客様によるサンプルの準備 クローニング、細胞培養など [~ 1ヶ月程度] ④ 機器の到着 レンタル開始 ⑤ 機器を用いた実験 [数日程度] ⑥ 機器の返送 レンタル終了 MAX れんたる / RentaMAX の詳細については www.promega.co.jp/rentamax/ をご覧ください。 テクニカルサービス ● Tel. 03-3669-7980 / Fax. 03-3669-7982 ● E-Mail : prometec@jp.promega.com PK1804-03B 販売店 日本語 Web site:www.promega.jp プロメガ株式会社 本   社 〒103-0011 東京都中央区日本橋大伝馬町14-15 マツモトビル Tel. 03-3669-7981/Fax. 03-3669-7982 大阪事務所 〒532-0011 大阪市淀川区西中島6-8-8 花原第8ビル704号室 Tel. 06-6390-7051/Fax. 06-6390-7052 ※製品の仕様、価格については2018年4月現在のものであり予告なしに変更することがあります。