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タンパク質解析実験の「お悩み」解決! HiBiT テクノロジー

HiBiT システム 抗体 エピトープタグ 蛍光タンパク質 ありのまま度 POI 機能への影響小 POI 機能への影響なし POI 機能への影響小 POI 機能への影響大 内在性に近い発現が可能 (ゲノム編集によるタグの導入が容易) 遺伝子組み換え作業あり 内在性発現 遺伝子組み換え作業なし 内在性に近い発現が可能 (ゲノム編集によるタグの導入が容易) 遺伝子組み換え作業あり 発現ベクターによる強制発現 (ゲノム編集による導入は困難 ) 遺伝子組み換え作業あり 検出 発光 発光、蛍光 、発色 発光、蛍光 、発色 蛍光 操作 簡単(ステップ数 少) 非常に煩雑(ステップ数 多) 煩雑(ステップ数 多) 簡単(0 ステップ) → 多検体処理も容易 固定化必要(ELISA, 免疫染色) 固定化必要(ELISA, 免疫染色) ランニングコスト 検出試薬 1 次抗体 & 検出用 抗体が必要、基質 検出用 抗体が必要、基質 なし 用途 定量 ◎ (ライセート&生細胞[経時的定量も可能 1)]) 〇 (ELISA) 〇 (ELISA) × (高バックグラウンド、低感度) ブロッティング ○ ○ ○ N/A イメージング ○(生細胞 2)) △(免疫染色) △(免疫染色) ◎(生細胞 3)) タンパク質の検出法比較表 励起光 or 基質 ※ POI :標的タンパク質。N/A: Not Applicable。 1)細胞内タンパク質の場合、LgBiT タンパク質の安定発現が必要(膜タンパク質や分泌タンパク質の場合は不要) 2)オリンパス社の LV200 などの発光イメージングシステムが必要  3)励起光による光毒性 HiBiT (11 アミノ酸) 1 次抗体 LgBiT+基質 検出用抗体 プロメガは抗体不要でタンパク質定量が可能な画期的な発光タグシステムを開発しました。HiBiT システムは 11 アミノ酸 のペプチドタグと、それに高い親和性で結合する相補的な NanoLuc® ルシフェラーゼ断片(LgBiT ; 17.6kDa)と基質を用いた、 発光法によって目的タンパク質を検出する技術です(下表)。相補的に結合した LgBiTとHiBiT は NanoBiT® Luciferaseとなり、 従来のホタル、ウミシイタケルシフェラーゼの 30 倍以上の発光輝度を有します。 すでに実用化されているタンパク質検出タグとして、エピトープタグ(His、c-Myc、FLAG 等)や GFP 等の蛍光タンパク質が知られています。これらは 簡便性、親和性、アプリケーション、ランニングコストの面で長所と短所があるため、実験により使い分ける必要がありました(下表)。HiBiT システ ムはタンパク質定量に関して、これら多くの点で高い性能を持ち、これまで難しいとされた様々な実験系を実現できる世界初の新規発光タグシステム です。ここではタンパク質の解析実験における様々な「お悩み」に対し、HiBiT がどのように解決できるかについてご案内します。 タンパク質解析実験の「お悩み」解決! HiBiT テクノロジー タンパク質を検出するための良い 抗体が見つかりません… タグ自身がタンパク質を台無しにしないかと心配でたまりません… 抗体を用いた検出は時間ばかり かかってうんざり… 抗体を使う実験は、内在性タンパク質を検出する目的においては極め て重要であるものの、一般的にとても面倒で時間のかかる作業です。 目的タンパクに対して特異性の高い抗体を見つけるのは、コストも時 間もかかり一苦労です。さらにその実験では、長時間のインキュベー ション、ブロッキング、洗浄、二次抗体検出が必要です。HiBiT は検出 試薬を細胞に加え、タンパク質を検出するだけです。例えば細胞内タン パク質定量では、HiBiT Lytic Assay 試薬(細胞溶解剤、LgBiT および NanoLuc® 基質を含む)を添加後 10 分間で測定が完了します。ブロッ ティングメンブレン上でのタンパク質検出では、細胞を溶解し、SDSPAGE 泳動、メンブレン転写します。メンブレンに HiBiT Blotting assay 試薬(LgBiT および NanoLuc® 基質を含む)を添加するだけで、目的タン パク質をバンドとして検出する操作は 30 分以内に完了します。 比較対象 エピトープタグ 蛍光タンパク質 比較対象 抗体 エピトープタグ 大きなタンパク質タグがタンパク質の機能を妨げる可能性があります。 小サイズであることは、タンパク質タグとして最適です。タンパク質の 発現や機能への影響を最小限に抑えることができます。 細胞ライセートのタンパク質定量(HiBiT Lytic Assay) ブロッティングメンブレン上でのタンパク質定量(HiBiT Blotting) 励起光 or 基質 FLAG, Myc, etc (6 ~ 15 アミノ酸) GFP, etc (30kDa 程度) 励起光 HiBiT は抗体を必要としません! HiBiT はわずか 11 アミノ酸です! 14284MA HiBiTタグタンパク質の 細胞内発現 Lytic reagent(LgBiTを含む) を添加 発光測定 SDS-PAGE ブロッティング+ Blotting reagent(LgBiTを含む)を添加 発光検出 メンブレン 検出用抗体 2 現在使用しているタンパク質検出法では感度が低く 定量的な検出ができません… 私の研究対象のタンパク質は極めて 発現レベルが低く検出ができません… CRISPR/Cas9 を利用して、目的の内在性タンパク質にレ ポータータグをつけようとしていますが、プラスミドド ナーを作ることが面倒ですし、挿入効率が低すぎます。 HiBiT の発光は NanoLuc® ルシフェラーゼの発光に由来しています。 NanoLuc の発光値は従来のホタル、ウミシイタケルシフェラーゼの 発光の 100 倍以上です。また、ルシフェラーゼによる発光測定は GFP などの蛍光タンパクによる検出に比べ、10,000 倍以上の定量 性感度があります。また、一般に ELISA、ウエスタンの検出は、そ れぞれ fmol、pmol オーダーが限界と言われていますが、プレートリー ダーでの測定では、わずか 1amol の HiBiT- 目的タンパクを検出でき ます(図 1)。 ゲノム編集により本来の遺伝子ローカスに発光タグ(HiBiT)を導入することで、過剰発現させた場合よりも薬剤による応答性が飛躍的に向上しま した(図 2)。これは細胞内のタンパク質と内在性レベルで発現するタグ付加タンパク質が適切な化学量論的比率で維持されるいるのが一因であ ると推察されます。 低発現のタンパク質の場合、発現ベク ターで過剰発現というアーティファク トを伴う実験をせざるを得ませんでし たが、本来はできるかぎり内在レベル での発現が望まれます。HiBiT の活用 により、これまでタンパク質を過剰発 現でしか見ることができなかった現象 を内在性レベルでとらえることができ、 本来の生体内の分子数レベルで行われ る真の反応が観測できます。 GFP のような大きなレポーターは CRISPR/Cas9 でのノックインにはとても難易度 が高いです。大きなレポーターにはプラスミドドナーや長い配列のドナーが必須 です。プラスミドの構築の手間とコストが生じます。あるいは長い人工配列を 使用した場合も、2 本鎖 DNA を使う必要があり、ノックイン効率が悪く、組み 換えの重複が生じやすくなります。HiBiT は 1 本鎖のオリゴテンプレートを使っ て挿入することができます。サイズが小さいので、効率よくノックインすること ができ、またオリゴの作製コストも抑えられます。 HiBiT 配列(33 bases)の利用には Web 上での簡単なライセンス内容の承認登録が必要です(www.promega.co.jp/nanobitsynthesis/ )。 出張セミナー「やってみよう!HiBiTノックイン実験」も承っております。詳細については www.promega.co.jp/onsite_seminar/ をご覧ください。 比較対象 蛍光タンパク質 図 1. HiBiT 融合タンパク質の検 出感度と直線性 精製 HaloTag®-HiBiT タンパクを Nano-Glo ® HiBiT Lytic Reagent により検出した。少なくとも 7 桁のリニアダイナミックレンジ を示した(r 2 = 0.9982). 図 2. phenanthroline による HIF1 α -HiBiT の安定性評価 CMV あるいは TK プロモーターを利用して HIF1 α -HiBiT を細胞内に一過性発現にあるいはゲノム編集による内在性 HIF1 への HiBiT タグ付けにより発現させ、phenanthroline によるタンパク安定性を発光検出により評価した。 図 3. CRISPR/Cas9 による HiBiT のノックインの際のドナーオリゴのデザイン 内在性発現レベルの検出が可能 HiBiT は極めて高感度です。わずか 1amol の HiBIT でも検出できます! HiBiT はゲノム編集の応用で内在性 レベルの発現を定量化できます! HiBiT はプラスミドドナーを 必要としません! 0 1 × 107 1 × 106 1 × 105 1 × 104 1 × 103 1 × 102 Luminescence (RLU) –7 –6 –5 強制発現 Hif1α -HiBiT ( CMV ベクター) 低レベル発現 Hif1α -HiBiT (PGK ベクター) 内在性発現 Hif1α + HiBiT (ゲノム編集によるタギング) 14322MA 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 –20 –19 –18 –17 –16 –15 –14 –13 –12 –11 Log10HaloTag®-HiBiT protein (moles) Log10Luminescence (RLU) Background-subtracted luminescence Raw luminescence これまでの検出 強制的に発現させて、 低い応答性(変化量)をなんとか検出 重要な変化を見落としがち プロメガなら 本来の低レベルで発現させて、 高い応答性(変化量)を高感度に検出 重要な変化をキャッチ 5′ Exon Exon Exon 3′ UTR 3′ ~80nt Homology Arm HiBiT Stop Codon Homology Arm 5′ 33 nucleotide sequence TGA ~80nt 3′ Guide RNA Single-Stranded Oligodeoxynucleotide Genomic Locus 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) Nano-Glo® HiBiT Lytic Detection System 10 ml N3030 26,000 Nano-Glo® HiBiT Extracellular Detection System 10 ml N2420 28,000 Nano-Glo® HiBiT Blotting System 100 ml N2410 36,000 pBiT3.1-C [CMV/HiBiT/Blast] Vector 20 µg N2371 73,000 pBiT3.1-secN [CMV/HiBiT/Blast] Vector 20 µg N2381 73,000 pBiT3.1-N [CMV/HiBiT/Blast] Vector 20 µg N2361 73,000 関連製品 ※カタログ番号 が“カスタム品”となっている製品のご注文については promega.formstack.com/forms/casorder よりお申込みください(プロメガクラブへの入会が必要です)。 比較対象 抗体 エピトープタグ 蛍光タンパク質 比較対象 抗体 エピトープタグ 蛍光タンパク質 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) pFC37K HiBiT CMV-neo Flexi® Vector 20 µg N2391 73,000 pFN38K HiBiT CMV-neo Flexi® Vector 20 µg N2401 73,000 pFN39K secHiBiT CMV-neo Flexi® Vector 20 µg N2411 73,000 pBiT3.2-C [TK/HiBiT/Blast] Vector – カスタム品 80,000 pBiT3.2-N [TK/HiBiT/Blast] Vector – カスタム品 80,000 pBiT3.3-C [PGK/HiBiT/Blast] Vector – カスタム品 80,000 pBiT3.3-N [PGK/HiBiT/Blast] Vector – カスタム品 80,000 3Promega KAWARABAN