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DeadEndTM Fluorometric TUNEL System

Technical Bulletin DeadEndTM Fluorometric TUNEL System カタログ番号 G3250 www.promega.co.jp 注意: この日本語マニュアルは製品に添付される英文マニュアルを翻訳したもの ですが、常に更新されるものではありません。最新の英文マニュアルについ ては以下のサイトをご覧ください。 作成日:2015年3月 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 1 DeadEndTM Fluorometric TUNEL System カタログ番号 G3250 目次 I.はじめに. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1 II.キットの構成品および保存条件. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 III.考慮が必要な事項. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 A. 光感受性…………………………………………………………………………………………………………………..4 B. 安全性…………………………………………………………………………………………………………………….. 4 IV.アッセイプロトコール. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 A. 接着細胞におけるアポトーシス分析の手順…………………………………………………………………..4 B. パラフィン包埋された組織の前処理…………………………………………………………………………….6 C. フローサイトメトリーによる浮遊細胞の解析手順…………………………………………………………7 D. 蛍光顕微鏡による浮遊細胞の解析手順…………………………………………………………………………8 E. 陽性コントロールを作成するための DNas e 処理の手順(オプション)…………………………..8 V.Camptothecin または Anisomycin で HL-60 細胞のアポトーシスを 誘導するプロトコール. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .9 VI.困ったときには 困ったときには・・・. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12 VII.バッファーと試薬の組成. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13 VIII.関連製品の紹介. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14 IX.参考文献. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 16 I. はじめに DeadEndTM Fluorometric TUNEL System(カタログ番号 G 3250)は、細胞集団中のアポトー シス細胞の特異的な検出と定量を目的としたキットです。このキットは、単一細胞レベルや懸濁 した細胞において、in situ でアポトーシスを起こした細胞を簡単・正確・迅速に non- RI によ り検出します。また、培養細胞、ホルマリン固定およびパラフィン包埋された組織切片を含むさ まざまなサンプルのアポトーシスによる細胞死のアッセイに使えます。DeadEndTM Fluorometric TUNEL Systemは、多くの細胞種からのアポトーシスの重要な生化学的な目印となるDNA の断 片化を測定します。 高次の真核生物のほとんどの細胞は、その細胞が必要とされなくなったとき、あるいはひどい 損傷を受けたときに内在性の細胞自殺プログラムを活性化することにより自己破壊する能力を 備えています。この正常な生理的過程は、プログラムされた細胞死と呼ばれています。アポトー シスという用語の由来は、膜のblebbing(泡状化)、核と細胞質の萎縮、染色体(クロマチン) の凝縮を含む特定の形態学的特徴を含めて定義されました。最初に定義されたときから、アポト ーシスはプログラムされた細胞死の生化学的および形態学的特徴と関連させるために、広く使わ れるようになりました。 日本語プロトコール No.TB235J 2001年11月作成 アポトーシスにより死ぬ細胞は、膜結合型のアポトーシス小体に断片化され、炎症反応を引き 起こすことなくそのままマクロファージや近隣の細胞に貪食・消化されます。これは、細胞の膨 潤、クロマチンの凝集、細胞膜の機能性の喪失、細胞溶解および局在性の炎症反応を引き起こす 壊死(ネクローシス)として知られる細胞死と対照的です。 アポトーシスは、恒常性の発生と維持、神経系および免疫系の成熟において重要な役割を果た します。アポトーシスはまた、自己反応性のリンパ球、ウィルスに感染した細胞、および腫瘍細 胞などの望まれない危険性を伴う細胞を除去する主要な防御機構です。アポトーシスの有用性と 対照的に、アポトーシスの不適切な活性化は虚血性卒中に続くアルツハイマー病における神経細 胞の損失と同様に AIDS におけるT細胞の大量死などの多様な病気のプロセスに寄与している可 能性があります(1-8)。 アポトーシスは遺伝的に制御されたプロセスで、そのメカニズムの側面のいくつかは、少なく とも部分的に進化の過程を通じて保存されています。アポトーシスを実行する基本的な機構は、 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 2 すべての哺乳類に本質的に存在します。しかし、アポトーシスのプロセスの活性化は、多くの生 き残りシグナルと死シグナルの間のバランスにより制御されていると考えられています(9,10)。 多くの細胞種において、アポトーシスは、内在性のエンドヌクレアーゼの作用を介したDNA 断片化を特徴としています(11–14)。アポトーシス細胞の DNA は、オリゴヌクレオソ-ムのサ イズに対応する180~200bp 断片のマルチマーとして切断されます。したがって、アポトーシス 細胞のDNAは一般的に180~200pbマルチマーのラダーとしてアガロースゲルで泳動されます。 一本鎖DNAの切断が起きることも報告されています(15)。 アッセイの原理 DeadEndTM Fluorometric TUNEL Systemでは、リコンビナントのTerminal Deoxynucleotidyl Transferase(rTdT)を使ってDNAの3’-OH末端にfluorescein-12-dUTP(a)を取り込ませることによ ってアポトーシス細胞における DNA の断片化を測定します。TUNEL(TdT-mediated dUTP Nick-End Labeling)アッセイの原理は、rTdTのテール重合反応を利用しています。 fluorescein-12-dUTPで標識化されたDNAは、蛍光顕微鏡による観察(図1)やフローサイトメト リーによる定量(図 2 および 3)が可能になります。 備考 細胞をスライド上で培養、または遠心(cytospin)に よりスライドに接着させる。 スライドをPBSで希釈したメタノールを含まない 4% ホルムアルデヒドに浸す。 細胞をTriton® X-100で透過処理をする。組織切片 をProteinase K で透過処理をする。 Equilibration Bufferを添加し、Plastic Coverslipで 細胞表面を覆う。 Equilibration Buffer、Nucleotide Mix、およびrTdT Enzymeを含むインキュベーションバッファーを 添加する。Plastic Coverslipで覆い、遮光した状態 で37℃、1時間インキュベートする。 Plastic Coverslip をはずし、スライドを2×SSCに 浸す。 すべての細胞を染色するために、propidium iodide を添加する。propidium iodideの代わりにマウント 剤にDAPI(核染色)を添加したものを使用し、解析 することもできる。 赤色(propodium iodide)または青色(DAPI)のバッ クグラウンド中に、アポトーシス細胞の局在化し た緑色の蛍光(fluorescein-12-dUTP)を蛍光顕微 鏡で検出する。 図 1. DeadEndTM Fluorometric TUNEL Systemを用いた、接着細胞の蛍光顕微鏡によ る観察のプロトコールの概要 細胞を顕微鏡スライドに 接着させる ↓ 固定 ↓ 洗浄 ↓ 透過処理 ↓ 洗浄 ↓ 前もって平衡化 ↓ 断片化DNAを fluorescein-12-dUTP で標識 ↓ 反応停止 ↓ 洗浄 ↓ 染色 ↓ 洗浄 ↓ サンプルの分析 フローチャート プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 3 II. キットの構成品および保存条件 製品 製品 サイズ サイズ カタログ番号 DeadEndTM Fluorometric TUNEL System 60回分 G 3250 次の試薬が含まれます。 • 9.6ml Equil ibration Buffer • 300µl Nucleotide Mix (6 × 50µl) • 3×20µl TdT (Terminal deoxynucleotidyl Transferase) Enzyme (3 × 600u) • 70ml 20X SSC • 10mg Pr oteinase K • 60 Plastic Coverslips 保存条件:Equilibration Buffer、rTdT EnzymeおよびProteinase Kは、–15~–20°Cで保存する。 Nucleotide Mixは遮光条件下で–15~–20°Cで保存する。すべての構成品は、凍結融解の繰り返し を避けてください。20×SSCは、一度融解したあとは室温で保存してください。 キットに付属のProteinase Kは、使用前に1mlのProteinase K buffer(セクション VII を参照) で溶解する。Bufferで溶解して調製したProteinase K solutionの濃度は、10mg/mlです。調製後の Proteinase K solutionは、分注して–20°Cで6ヶ月保存できます。 III. 考慮が必要な事項 A. 光感受性 キットに含まれるNucleotide Mixは光感受性です。Nucleotide Mix は、Nucleotide Mix を含む反応液、スライドと同様に遮光してください。 B. 安全性 Equilibration Buffer にはカコジル酸カリウム(ジメチルアルシン酸)が含まれます。 皮膚や目に触れないように気をつけてください。この試薬を操作するときは手袋と防護眼鏡を着 用してください。 IV. アッセイプロトコール アッセイを実施する準備が十分整っていることを確認するために、DeadEndTM Fluorometric TUNEL Systemを使用した実験をはじめる前に下記のマニュアルすべてに目を通してください。 溶液の組成はセクション VII にあります。 準備するもの • リン酸緩衝液(PBS) • propidium iodide(Sigma、カタログ番号 P4170 ) • オプション:SlowFade® Light Anti-Fade Kit(Molecular Probes、カタログ番号 S746 1)、ま たはVECTASHIELD® (Vector Labs、カタログ番号 H- 1000) • オプション:VECTASHIELD® +DAPI(Vector Labs、カタログ番号 H- 1200) 培養細胞用として 培養細胞用として追加で準備するもの • 1% メタノール-フリー ホルムアルデヒド* (Polysciences、カタログ番号 18814) 、PBS 希釈 • 4% メタノール-フリー ホルムアルデヒド* (Polysciences、カタログ番号 18814) 、PBS 希釈 Note: パラホルムアルデヒドの代わりに、メタノールフリーホルムアルデヒドを使用するこ ともできます。 • 70% エタノール • 0.2% Tr iton® X-100 溶液(PBS 希釈) • 0.1% Tr iton® X-100 溶液(PBS 希釈、5mg/ml BSA を含む) • DNase I(例えば、RQ1 RNase-Free DNase、カタログ番号 M6101 ) • 20mM EDTA(pH 8.0) • DNase buffer • DNase-free RNase A プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 4 パラフィン包埋組織切片用 パラフィン包埋組織切片用 包埋組織切片用として追加で準備するもの • 4% メタノール-フリー ホルムアルデヒド* (Polysciences、カタログ番号 18814) 、PBS 希釈 Note: パラホルムアルデヒドの代わりに、メタノールフリーホルムアルデヒドを使用するこ ともできます。 • キシレン • エタノール: 脱イオン水中に100%、95%、85%、70%、および50%となるように脱イオン 化水で希釈 • 0.85% NaCl 溶液 • Proteinase K buffer • DNase I • DNase I buffer 準備する機器 接着培養細胞と 接着培養細胞と組織切片の場合 • ポリ-L- リジンコートまたはシラン化した顕微鏡用のスライド。例えば、Poly-PrepTM Slides (Sigma、カタログ番号 P0425 )またはその他の適切に前処理したスライド。例えば、Superfrost® Plus Glass Slides(Fisher、カタログ番号 12- 550-15)、または Lab- Tek® Chamber Slides(Nunc、 カタログ番号 177380 ) •セルスクレイパー •コプリンジャー(オプションの DNas e I 処理の陽性コントロールを行う場合には、専用のコプ リンジャーが必要です) •ピンセット •顕微鏡スライド用の湿式チャンバー • 37℃ インキュベーター •マイクロピペッター •ガラスカバースリップ •ゴム系接着剤またはマニキュア • 蛍光顕微鏡 細胞懸濁液の場合 •卓上遠心機 • 37℃ のインキュベーターまたは 37 ℃ のウォーターバス •ポリ-L- リジンコートまたはシラン化した顕微鏡用のスライド。例えば、Poly-PrepTM Slides (Sigma、カタログ番号 P 0425)またはその他の適当な処理がされたスライド。例えば、 Superfrost® Plus Glass Slides (Fisher、カタログ番号 12- 550-15) •コプリンジャー(オプションのDNase I処理の陽性コントロールを行う場合には、専用のコプリ ンジャーが必要です) •ピンセット •ガラスカバースリップ •顕微鏡スライド用の湿式チャンバー •マイクロピペッター •フローサイトメトリーまたは蛍光顕微鏡 A. 接着細胞における 接着細胞におけるアポトーシス分析の手順 スライドの準備 すべての実験サンプルと同様に適切な陽性コントロールおよび陰性コントロールを行うため に十分なポリ-L-リジンコートしたスライドを準備する。 ポリ-L-リジンコートした リジンコートしたスライドの準備: 50–100µlの0.01%(w/v)ポリ-L-リジン水溶液(Sigma、 カタログ番号 P9155(凍結乾燥品)またはSigma、カタログ番号 P8920(0.1%溶液のためD.W. で10倍希釈する)を各洗浄したガラススライドの表面にピペッティングにより載せる。細胞を 固定するために使う領域の端々までポリ-L-リジンを薄く伸ばす。このスライドが乾燥したらす ぐに、D.W.でリンスし、30~60分間の風乾を行う。ポリ-L-リジンコートしたスライドは常温で 数ヶ月間保管することができます。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 5 スライドに付着した付着細胞の調製: Lab-Tek® チャンバースライドの上で細胞を培養させる。ア ポトーシスを誘導するために実験コントロールに処理を行った後、スライドをPBSで2回洗浄し、 以下のDeadEndTM Fluorometric TUNEL Systemのプロトコールにしたがって直接処理する。 アポトーシスの アポトーシスの検出 1. 新たに調製した 4% メタノールフリー ホルムアルデヒド溶液(PBSに希釈、pH7.4)を入 れたコプリンジャーにスライドを4℃で25分間浸し、細胞を固定する。 Note: パラホルムアルデヒドを直接メタノール-フリーホルムアルデヒドに代えて使うことも できます。 2. 未使用のPBSにスライドを室温で5分間浸し、洗浄する。洗浄操作をもう一回繰り返す。 Note: ステップ 2 の終了後、スライドは-20℃ で 70 % エタノール中、または 4℃でPBS に2 週間まで保管できます。 3. PBSに希釈した0.2%Triton® X-100溶液にスライドを5分間浸して、細胞を透過処理する。 4. 未使用のPBS にスライドを室温で5分間浸し、リンスする。PBSによるリンスの操作をもう 一回繰り返す。 Note: オプションの陽性コントロールスライドは、ステップ コントロール 4 で DNA の断片化を生じさせ るためにDNase I 処理することにより調製できます。DNase I 処理のプロトコールはセクシ ョン IV.E をご覧ください。 5. スライドを軽くたたいて余分な液体を除く。100µl の Equl ibration Buffer を加え、細胞を覆 う。室温で 5 ~ 10 分間の平衡化を行う。 6. 細胞の平衡化を行っている間に、氷上で Nuc leotide Mix を融解し、表1 にしたがって全ての 実験およびオプションの陽性コントロール反応に十分なrTdTインキュベーションバッファーを 調製する(セクション IV.E を参照)。必要なrTdTインキュベーションバッファーの総量を決定 するために、実験および陽性コントロール反応数を50µl(5cm2 以下の標準反応の容量)に乗じ る。より大きな表面積のサンプルでは、試薬の量を比例して増加させる。 Note:Nucleotide MixとrTdTインキュベーションバッファーは、遮光した状態で氷上に置いて ください。 表1 実験実サンプル数および陽性コントロール反応(オプション)のrTdT インキュベーションバ ッファーの調製 バッファー構成品 バッファー構成品 標準反応液50µl あたり の液量 反応数 (実験サンプル数+オプショ ンの陽性コントロール) それぞれの液量 Equilibration Buffer Nucleotide Mix rTdT Enzyme 45µl × 5µl × 1µl × _____ = _____ = _____ = _____µl _____µl _____µl rTdT インキュベーションバッファーの インキュベーションバッファーの総液量= _____µl 陰性コントロール 陰性コントロールについて: rTdT Enzymeを加えないコントロールインキュベーションバッフ ァーを、45µlのEquilibration Buffer、5µlのNucleotide Mix、1µlの滅菌した D. W.で調製する(陰 性コントロールインキュベーションバッファーの最終容量は1回の50ul標準反応に十分です。) 陰性コントロールは、ステップ7~16にしたがって処理する。 陽性コントロール 陽性コントロールについて: 陽性コントロールを必要とする場合、陽性コントロールスライドの 調製のプロトコールがセクションIV.Eにあります。陽性コントロール専用のコプリンジャーを用 意してください。 7. ティッシュペーパーで平衡化した領域の周りを吸い取り、5cm2 の領域上の細胞に50µlのrTdT インキュベーションバッファーを加える。細胞が乾燥しないように注意する。 Note:プラスティックカバースリップは使用前に半分に切ることも出来ます。カバースリップ のエッジを折ると除去や操作が簡単です。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 6 ! 注意:ステップ7以降の操作は、光が当たらないように注意してください。 8. 試薬が均等に行き渡るようにプラスティックカバースリップで細胞を覆う。水で湿らせたペ ーパータオルを湿式チャンバーの底に置く。テーリング反応を行うために湿式チャンバー内にス ライドをおき、37℃で60分間インキュベートする。直射光を避けるためにチャンバーをアルミ ホイルで覆う。 9. 20×SSCを脱イオン水で10倍希釈し、標準的なコプリンジャー(40ml)を満たすだけの2× SSCを加える。プラスティックカバースリップを取り除き、スライドを2×SSCが入ったコプリ ンジャーに室温で15分間浸して反応を停止する。 ! 注意: 希釈前に20×SSCの塩類すべてが溶解していることを確認してください。 10. 新しいPBSを用いてサンプルを室温で5分間浸して洗浄する。同じ操作をさらに2 回繰り返 し(合計3回)、取り込まれなかったfluorescein-12-dUTPを除く。 11. 新たにPBSで1µg/mlに希釈した40mlのpropidium iodide溶液の入ったコプリンジャーサンプ ルを浸し、暗所で室温、15分間染色する。 オプション:Propidium iodideによる染色を省略する代わりに、オプションとして、核を染色す るために、マウント剤に溶解したDAPI+VECTASHIELD® (Vector Labs、カタログ番号 H- 1200)) を用い、スライドにカバースリップを覆い、ステップ16へ進むことができます。 12. 脱イオン水にスライドを室温で5分間浸してサンプルを洗浄する。同じ操作をさらに2回繰り 返す(合計3回)。 13. 余剰の脱イオン水をスライドから落とし、ティッシュペーパーで細胞の周りを拭う。 14. ステップ 16 にしたがってサンプルをすぐに分析する。または、処理した細胞を含む部分に Anti-Fade solution(Molecular Probes、カタログ番号 S74 61)を1滴落とし、ガラスカバースリ ップを使ってスライドをマウントする。 15. ガラスカバースリップの端を接着剤またはマニキュアで密封し、5~10分間乾燥させる。 16. フルオレセイン標準フィルターセットを用いてフルオレセインの緑色の蛍光を520±20nm で観察し、サンプルを即座に蛍光顕微鏡で分析する。>620nmでpropidium iodideの赤色の蛍光、 460nmでDAPIの青色の蛍光を観察する。必要に応じて、スライドは4℃で遮光して一晩保存でき ます。 Note: Propidium iodideはアポトーシス細胞と正常細胞の両方を赤色に染色します。 Fluorescein-12-dUTPは、断片化されたDNAの3’-OH末端に組み込まれ、アポトーシス細胞の 核内に局在した緑色の蛍光が示されます。 B. パラフィン包埋 パラフィン包埋された組織の前処理 組織切片は様々な手法による切片作製のためにホルマリン固定およびパラフィン包埋を行い ます。標準的なプロトコールは参考文献17にあります。 1. 未使用のキシレンを入れたコプリンジャーに室温で5分間、組織切片(顕微鏡のスライドに接 着したもの)を浸し、脱パラフィンする。もう一度繰り返す(合計2回、キシレンで洗浄する)。 2. 100% エタノールを入れたコプリンジャーにスライドを浸し、室温で5分間洗浄する。 3. エタノール(100%、95%、85%、70%、50%)に室温でそれぞれ3 分間ずつ段階的に連続 して浸し、サンプルを再水和する。 4. スライドを0.85% NaCl に浸し、室温で5分間洗浄する。 5. スライドをPBSに浸し、室温で5分間洗浄する。 6. スライドをPBS希釈4% メタノールフリーホルムアルデヒド*溶液に浸し、室温で15分間組織 切片を固定する。 Note: パラホルムアルデヒドを直接メタノールフリーホルムアルデヒドに代えて使うことも できます。 7. スライドをPBSに浸し、室温で5分間洗浄する。同じ操作をもう一回繰り返す(合計2回のPBS 洗浄を行う)。 8. 組織から液体を除き、平らな面にスライドを置く。再溶解したProteinase K(10mg/ml;セク ションIIを参照)から20µg/ml Proteinase K溶液を調製する。組織切片を覆うように100µlの 20µg/ml Proteinase Kをそれぞれのスライドに加える。スライドを室温で8~10分間インキュベ ートする。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 7 Note: Proteinase Kは、次に行うステップで組織や細胞を染色試薬に対して浸透化するために 役立ちます。最適な結果を得るために、Proteinase Kによるインキュベーション時間を最適化 してください。4~6µmよりも厚い組織切片ではより長いインキュベーション時間が必要とな るかもしれません。しかし、Proteinase Kのインキュベーションが長くなると、以降の洗浄ス テップにおいてスライドから組織切片が剥離する場合があります。 9. PBSの入ったコプリンジャーにスライドを浸し、室温で5分間サンプルを洗浄する。 10. 洗浄後、PBS希釈4%メタノールフリーホルムアルデヒド溶液にスライドを浸し、室温で 5 分間組織切片を固定する。 11. PBSにサンプルを浸し、室温で5分間洗浄する。 Note: オプションの陽性コントロールスライドは、ステップ コントロール 11でDNAの断片化を生じさせる DNase Iで処理することにより調製できます。DNase I処理のプロトコールは、セクションIV.E をご覧ください。 12. セクションIV.Aのステップ5~16にしたがい、これらの前処理を行った組織切片を解析しま す。 Note: 組織切片の解析には、位相差顕微鏡の使用を推奨します。 C. フローサイトメトリーによる フローサイトメトリーによる浮遊細胞の解析手順 1. 4℃の遠心(300×g)によりPBSで3~5×106 個の細胞を2回洗浄し、0.5mlのPBSに懸濁する。 2. 5mlの1%メタノールフリーホルムアルデヒド*を加え、氷上に20分間置くことにより細胞を固 定する。 Note: パラホルムアルデヒドを直接メタノールフリーホルムアルデヒドに代えて使うことも できます。 3. 300×gの遠心を4℃で10分間行い、上清を除いたあと、5mlのPBSに懸濁する。同じ操作をも う一回行い、0.5mlのPBSに懸濁する。 4. 細胞懸濁液を5mlの70%氷冷したエタノールに加え、–20℃に少なくとも4時間置く。 Note: 細胞は-20℃で冷却した70%エタノール中で少なくとも1週間は保存できます。 別の方法として、ステップ3の後に細胞を0.2%Triton® X-100溶液を用いて氷上で5分間透過処 理することも出来ます。 5. 細胞を300×g、10分間遠心して上清を除き、5mlのPBSに懸濁する。もう一度遠心を行い、 1mlのPBSに懸濁する。 6. 2×106 個の細胞を1.5mlの遠心マイクロチューブに移す。 7. 300×gで10分間遠心して上清を除いたあとのペレットを80µlのEquilibration Bufferに懸濁す る。室温で5分間インキュベートする。 8. 細胞を平衡化している間に、Nucleotide Mixを氷上で融解し、表2にしたがってすべての反応 に対して十分量のrTdTインキュベーションバッファーを調製する。2×106 個の細胞を用いた標 準反応液量である50µlに反応させる検体数を乗じて、必要なrTdTインキュベーションバッファー の量を算出する。 Note: Nucleotide MixとrTdTインキュベーションバッファーは、遮光して氷上に保存してく ださい。 表2 実験実サンプルのrTdT インキュベーションバッファーの インキュベーションバッファーの調製 バッファー構成品 標準反応液50µl あたり の液量 反応数 (実験サンプル数+オプショ ンの陽性コントロール) それぞれの液量 Equilibration Buffer Nucleotide Mix rTdT Enzyme 45µl × 5µl × 1µl × _____ = _____ = _____ = _____µl _____µl _____µl rTdT インキュベーションバッファーの インキュベーションバッファーの総液量= _____µl プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 8 陰性コントロール 陰性コントロールについて: 45µlのEquilibration Buffer、5µlのNucleotide Mix、1µlの滅菌した脱 イオン水を混ぜて、rTdT Enzymeを含まないコントロールのインキュベーションバッファーを調 製する(陰性コントロールインキュベーションバッファーの最終容量は、1回の50µlの標準反応 に十分です)。陰性コントロールは、ステップ9~14にしたがってください。 9. 300×gで10分間遠心して上清を除いたペレットを50µlのTdTインキュベーションバッファー に懸濁する。遮光し、37℃のウォーターバスで60分間インキュベートする。マイクロピペッタ ーで15分おきに懸濁する。 ! 注意:ステップ9の完了後は、スライドが光にあたらないようにしてください。 10. 1mlの20mM EDTAを加えて、反応を停止する。穏やかにボルテックスする。 11. 300×gで10分間遠心して上清を除き、5mg/ml BSAを含む1mlのPBS希釈0.1%Triton® X-100 溶液に懸濁する。同じ操作をもう一回繰り返す(合計2回)。 12. 300×gで10分間遠心して上清を除いた細胞のペレットを250µgのDNase-free RNase Aを含 む 0.5 mlのpropidium iodide溶液(5µg/mlとなるようにPBSで新たに希釈する)に懸濁する。 13. 遮光して室温で30分間、インキュベートする。 14. フローサイトメトリーで細胞を解析する。fluorescein-12-dUTPの緑色蛍光は520±20nmで、 propidium iodideの赤色蛍光は>620nmで測定する。 Note: Propidium iodideはアポトーシス細胞と正常細胞の両方を赤色に染色します。 Fluorescein-12-dUTPは、アポトーシス細胞の核内に局在した緑色の蛍光が示されます。 D. 蛍光顕微鏡による浮遊細胞の分析手順 適切な培地で浮遊細胞を培養する。アポトーシスを誘導するためのコントロールおよび実験処 理に続いて、細胞を 300 ×g、4℃で10分間遠心し、細胞を吸引しないように注意しながら培養 培地を除く。上記のように遠心によりPBSで細胞を洗浄し、約2×107 個/mlとなるようにPBSに 再懸濁する。50~100µlの細胞懸濁液をポリ-L-リジンコートしたスライドかシラン化した顕微鏡 用スライドにピペッティングする。細胞懸濁液を穏やかに清潔なスライドの面に塗る。セクショ ンIV.Aに記載されているようにアポトーシス細胞を解析する。セクションIV.Aに記載されている ように浮遊細胞の遠沈したサンプルを調製・分析することもできます。 E. 陽性コントロール 陽性コントロールを作成するためのDNase処理手順(オプション) DNAの断片化を検出するための陽性コントロールは、以下の記述に従って接着細胞や組織で 作成する。接着細胞では、セクションIV.Aのステップ1~4にしたがう。ステップ4の後、以下の 概要に沿って細胞をDNase Iで処理し、陽性コントロールのスライドを調製する。パラフィン包 埋組織では、セクションIV.Bのステップ1~11にしたがい、陽性コントロールはステップ11にし たがって準備する。 Note: 固定した細胞のDNase I処理により染色体DNAの断片化が起こる。その結果、 fluorescein-12-dUTPを取り込むことができる3’-OHのDNA末端が数多く生じる。以下に概要を示 したプロトコールでは、通常処理した細胞のほとんどが緑色の蛍光を示す。 1. 100µlのDNase Iバッファー(セクションVII)を固定した細胞に加え、室温で5分間インキュベ ートする。 2. 軽くたたいて溶液を落とし、5.5~10units/ml のDNase Iを含む 100µl のDNase I(カタログ番 号 M6101, RQ1 RNase-Free DNase、その他のメーカーのDNase Iを使用するときは、最適化が 必要です)バッファーを加える。室温で10分間インキュベートする。 3. スライドを軽くたたいて余分な液体を落とし、陽性コントロール用の脱イオン水が入ったコ プリンジャーでスライドを3~4回よく洗浄する。 4. セクションIV.Aのステップ5~16にしたがい、陽性コントロール用のコプリンジャーを使って 処理する。 Note: 陽性コントロールのスライドに由来するDNase I活性により、実験用スライドで高いバ ックグラウンドが生じる可能性があるため、陽性コントロール用に別のコプリンジャーを使 うことが重要です。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 9 生物学的な陽性コントロール用 コントロール用: さまざまな手法によりアポトーシスを誘導することができま す。 •anisomycin(タンパク質合成阻害剤など)やcamptothecin(DNA topoisomerase I 阻害剤)で 細胞を処理することにより、ヒトの前骨髄細胞由来細胞株HL-60にアポトーシスを誘導できます (18-20;セクションVを参照)。 •成長因子に依存した細胞株については、成長因子を除くことにより、アポトーシスを誘導でき ます。例えば、PC12や交感神経ニューロンの培養からNGFを剥奪するとアポトーシスが誘導さ れます(22)。 •糖質コルチコイドやデキサメタゾンをin vitroで処理することにより、マウス胸腺リンパ球にア ポトーシスが誘導されます(16, 23)。 •FasまたはTNF受容体を有する細胞は、各受容体に対応するリガンドにより活性化されます。ま た、アゴニスト抗体により交差結合することで、これらの細胞のアポトーシスを誘導することが できます( 24)。 V. CamptothecinまたはAnisomycinを用いたHL-60 細胞のアポトーシス誘導 のプロトコル 1. 10%仔ウシ血清、2mMグルタミン、1%ペニシリンおよびストレプトマイシンを含む RPMI1640 培地を用いて、37℃の湿式CO2インキュベーターでHL-60細胞を培養する。 2. 細胞密度を6×105 個/ml に合わせる。camptothecin 処理では、0.2µg/mlの最終濃度(DMSO に 溶解されたストック溶液)を用い、湿式 5%CO2 インキュベーターで37℃、5時間培養する。 anisomycin処理では、2µg/mlの最終濃度(DMSOに溶解したストック溶液)を用い、湿式 5% CO2インキュベーターで37℃、2時間培養する。陰性コントロールの細胞は、阻害剤を含まない 同じ量のDMSOで処理し、同じ条件下でインキュベートする。 3. 細胞を回収し、セクション IV.C に記載されているステップ1~14にしたがって、フローサイ トメトリーによる懸濁液中の細胞のアポトーシス分析を行う。 図2と3は、コントロールとcamptothecin 処理された細胞で生成されたデータです。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 10 図 2. camptothecinでアポトーシス でアポトーシスを誘導したHL-60 細胞のフローサイトメトリー フローサイトメトリー フローサイトメトリーによる分析 HL-60 細胞は、camptothecinの存在下(あるいは非存在下)で培養した。断片化されたDNAは、セクシ ョンIV.Cの『フローサイトメトリーによる懸濁液中の細胞のアポトーシス分析』の記述にしたがって標識 された(EPICS® Profile II, Beckman Coulter, Inc.)。コントロール(未処理)HL-60細胞(上)および camptothecin処理HL-60細胞(下)のDNA分布頻度ヒストグラムが示されている。細胞周期はMultiCycle ソフトウェア(Phoenix Flow System)を用いて分析した。DNA量の分析はEliteTMソフトウェアを用いて実 施した(Beckman Coulter, Inc.)。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 11 図 3. HL-60細胞のTdT Enzyme存在下(下)および非存在下(上)におけるcamptothecinによるアポト ーシスの検出 図 2の記述にあるようにフローサイトメトリー分析を実施した。断片化されたDNAはEliteTMソフトウェア (Beckman Coulter, Inc.)を使って分析した。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 12 V I . 困ったときには 困ったときには・・・ ここに記載のない疑問点については、プロメガテクニカルサービスまでお問い合わせください。 E-mail: pr ometec@jp.promega.com 症状 症状 原因原および改善点 バックグラウンドが高い(アポトーシス を起していない細胞でも強い緑色蛍光の バックグラウンド染色が見られる) fluorescein-12-dUTP の非特異的な取り込み。セク ションIV. Aのステップ8またはそれ以降の手順で細 胞を乾燥させないでください。 セクション IV.A のステップ10 において、スライド を0.1%Triton® X-100および5mg/mlBSAを含むPBS で5分間ずつ3回洗浄し、続いて1回PBSで洗浄する。 染色されていない Triton® X-100やProteinase Kを用いた浸透が不十分 です。サンプルを十分に浸透させるための試薬のイ ンキュベーション時間を調整し、浸透化条件の最適 化を行ってください。 スライドから組織切片がなくなった 組織切片を接着する前に行うスライドのコーティ ングが不十分です。顕微鏡用スライドを 3-aminopropyl triethoxysilane(TESPA; Sigma カタ ログ番号 A3648 )でコートした後に、参考文献17 の手順に従って組織切片を広げてください。 TESPAはポリ-L-リジンよりも組織切片のガラス面 からの剥離を防止します。 組織切片がスライドから酵素で消化されているセ クションIV.Bのステップ8で行うProteinase Kのイ ンキュベーション時間を最適化する。 最後の顕微鏡またはフローサイトメトリ ー分析まで細胞がほとんど残っていない 操作中にほとんどの細胞を失った。 ・ より多数の細胞からはじめてください。 ・ セクションIV.Dで顕微鏡スライドへ接着させる 細胞懸濁液を準備するときに、細胞を1%BSA を含むPBSで遠心・洗浄してください。 ・ 可能な限り、細胞を顕微鏡スライドに接着させ るためにサイトスピン遠心機を用いてくださ い。 ・ セクション IV.C のステップ1 で浮遊細胞を調 製するときに、1% BSA を含むPBSで細胞を遠 心・洗浄してください。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 13 VII. バッファーと試薬の組成 Equilibration Buffer 200mM potassium cacodylate (pH 6.6 at 25°C) 25mM Tris-HCl (pH 6.6 at 25°C) 0.2mM DTT 0.25mg/ml BSA 2.5mM cobalt chloride Proteinase K buffer 100mM Tris-HCl (pH 8.0) 50mM EDTA Nucleotide Mix 50µM fluorescein-12-dUTP 100µM dATP 10mM Tris-HCl (pH 7.6) 1mM EDTA Propidium iodide solution (1mg/ml) 10mg の pr opidium iodide を秤量し、10mlの PBS に溶解する。この溶液は遮光して0~4℃ に保存する。使うときには適切な濃度に希釈す る。 2× SSC 析出した塩類を再溶解するために、20×SSC を室温に温める。使用前に脱イオン水で10 倍 希釈を行う。 DNase I buffer 40mM Tris-HCl (pH 7.9) 10mM NaCl 6mM MgCl2 10mM CaCl2 1 × PBS (pH 7.4) 137mM NaCl 2.68mM KCl 1.47mM KH2PO4 8.1mM Na2HPO4 rTdT incubation buffer 以下の試薬を混合する: 90µl Equilibration Buffer 10µl Nucleotide Mix 2µl rTdT Enzyme この量は 2 回の反応に十分です。これ らの試薬は氷上で融解する。使用する 直前に調製し、使うまでは遮光して氷 上に置いてください。 1% formaldehyde solution 90mlのPBSと6.25mlの16%メタノールフリーホル ムアルデヒドを混ぜる。数滴の 1N NaOH を加え、 pH を7.4 に合わせる。PBS で最終液量を100ml にする。用事調製してください。 4% formaldehyde solution 70mlのPBSと25mlの16% メタノールフリーホル ムアルデヒドを混合する。 数滴の1N NaOH を加え、pHを7.4に合わせる。PBS で最終液量を 100 ml にする。用事調製してくださ い。 4% paraformaldehyde solution ヒュームフード内で 4g のパラホルムアルデヒド を秤量し、100mlになるようにPBSを加える。密閉 したボトルに移し、溶解するためウォーターバスで 65℃、2時間加熱する。溶液は4℃で保存する。この 場合、少なくとも2週間は安定です。 10% Triton® X-100 solution 85mlのオートクレーブした脱イオン水と10ml の Triton® X-100 をスターラーを使って混ぜる。脱イオ ン水で 100 mlに合わせる。 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 14 VIII. 関連製品の紹介 プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 15 VIII. 関連製品の紹介(続き) プロメガ株式会社 テクニカルサービス部 TEL:03-3669-7980, prometec@jp.promega.com 16 IX. 参考文献 1. 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