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GloSensor™ テクノロジー

バイオセンサー

GloSensor™ テクノロジー

ルシフェラーゼ遺伝子の改変により開発されたバイオセンサーGloSensor技術を紹介するガイド。リアルタイムな細胞内cAMP測定や自由にデザインできるin vitroプロテアーゼアッセイ製品を説明。

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GloSensorTM テクノロジー ルシフェラーゼを用いた新規なバイオマーカー • GloSensorTM テクノロジー • GloSensorTM cAMP Assay • Protease-GloTM Assay 2 GloSensorTM Technology 感度、ダイナミックレンジに優れたルシフェラーゼ改変バイオセンサー 遺伝子改変により作成されたタンパク質バイオセンサーは、リアルタイムで細胞内の事象を観察できる優れたツールとして、 GFPを利用したFRETベースの方法などが用いられています。しかし、このような蛍光法によるアプローチでは検出できる応答 性が低く(最大でも2倍程度)、定量性に問題があります。 GloSensorTMテクノロジーはバイオセンサーの感度、応答ダイナミクス(20倍以上の応答倍率)を向上させるためにホタル ルシフェラーゼの改変により開発された新規なバイオセンサーです。 ホタルルシフェラーゼは61kDaの単量体酵素で、Mg, ATP, 酸素分子の存在下でホタルルシフェリンを酸化すると同時に光を発 生させます。ルシフェラーゼの結晶構造は2つのドメインがヒンジ状の領域で繋がっており、基質が結合するとそのヒンジ部分 が回転し、2つのドメインを近づけます。このヒンジ構造の変化を制限あるいは調節する戦略を採用し、新しいバイオセンサー を設計しました。 7707TA A. B. N C Open Open Closed N C Covalent (ex.Protease-GloTM Assay) N C 234–544 4–233 Noncovalent N FRB 4–547 FKBP C Allosteric (ex.GloSensorTM cAMP Assay) N C 359–544 RIIβB 4–355 N C Closed N C N C C N N C N C ホタルルシフェラーゼを用いたバイオセンサーの設計戦略 A. 基質非存在下でのホタルルシフェラーゼ(オープン構造)または結合状態のルシフェリル – アデニル酸反応中間体アナ ログとルシフェラーゼとの分子モデル(クローズド構造 : アナログを黄色で示す)触媒サイクルにおいて、ルシフェラー ゼのスモール C 末端ドメイン(441-544 残基)はラージ N 末端ドメインに向かって回転 / 転移すると予測される。オープ ン構造での 4-233 残基および 234-544 はそれぞれ紫および水色で示す。クローズド構造での 4-355 残基および 359-544 は それぞれ紫および水色で示す。B. ルシフェラーゼバイオセンサーの作成に使用した 3 つの設計戦略の模式図。Covalen(t 共 有結合による近接阻害型):野生型の N 末端と C 末端をプロテアーゼ切断サイトを含むポリペプチドを挟んで接合するこ とにより、クローズド構造への移行を阻害。Noncovalent(非共有結合による 近接阻害型):ラパマイシン存在下における ポリペプチド FRB および FKBP12 のヘテロダイマー形成によるクローズド構造への移行を阻害。Allosteric(アロステリッ ク型):分析対象物が結合するドメインの構造変化により発光シグナルが調節される。例:RII β B への cAMP 結合による 発光シグナルの増加。(Fan, F. et al. (2008) ACS Chem. Biol. 3, 346-51. より許可を得て転載 ) GloSensorTM テクノロジー 3 cAMP Assay (Cell-Based Assay) GloSensorTM cAMP Assay 組換えルシフェラーゼ センサーによる直接的なcAMPアッセイ GloSensor™ cAMP Assay は、GloSensor™ 技術をベースにした新しいアッセイ法で細胞内の cAMP レベルをリアルタイムに測 定できる新しいアプローチを提供します。cAMP は Gαsおよび Gαiタンパク質を介したGPCRのシグナル伝達に関与する重要 なセカンドメッセンジャーです。ホタルルシフェラーゼの内部にcAMP結合タンパク質の一部を挿入するための遺伝子改変が施 されています。cAMPが結合すると、構造が変化して発光量が増加します。この生細胞アッセイはcAMPを通じたシグナル伝達 のカイネティックスやモジュレーションの研究に最適です。選択した細胞株で標的受容体およびバイオセンサーを一過性に発 現させてGloSensor™ cAMP Assayを行います。また、バイオセンサーと受容体を安定に発現する細胞株を調製して実施するこ ともできます。プロトコルはシンプルで、細胞をGloSensor™ cAMP Reagentで事前に約2時間平衡化します。その後、特異的な アゴニスト/アンタゴニストあるいは活性未知の化合物で処理し、10~30分後に発光を測定します。それ以外に試薬を添加した り、手作業は不要です。 7708MA 1 × 105 1 × 104 1 × 103 Luminescence (RLU) 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 MOD FSK ISO NA ISO PRO FSK Time (minutes) 7666MA –10 –9 –8 –7 –6 –5 –4 0 100,000 200,000 Forskolin Isoproterenol Metaproterenol Formoterol Salbutamol Concentration (log[M]) Luminescence (RLU) Concentration (log[M]) Luminescence (RLU) –11 –10 –9 –8 –7 –6 –5 –4 0 50,000 100,000 150,000 Alprenolol Atenolol Butoxamine ICI 118551 Propranolol A. B. 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) GloSensor TM cAMP Assay ベクターおよび安定発現細胞株 pGloSensor™-20F cAMP Plasmid 20μg E1171 100,000 GloSensor™ cAMP HEK293 Cell Line 2 バイアル E1261 800,000 アッセイ試薬 GloSensor™ cAMP Reagent 1 vial (25mg*) E1290 50,000 1 vial (250mg*) E1291 230,000 プロメガ資料:www.promega.co.jp/lit/glosensor.html * 25mg は 384 ウェル形式で 817 ウェル分 ※製品購入における注意点 : GloSensor ™ cAMP Assay の使用は非営利 組織(大学、公的研究機関など)、営利組織にかかわらず、ライセンス プログラムの内容 (www.promega.co.jp/license/) をご確認頂く必要が あります。 ・シンプルなアッセイ : HTS や uHTS ( 例 : 3456- ウェル形式 ) に理想的な 0 ステップアッセイ ・リアルタイムの測定 : 処理後約 15 分で細胞内の cAMP レベルを検出 ・より生体反応に近いデータ : 細胞溶解を伴わない生細胞アッセイによるカイネティックなデータ取得 GloSensor ™ cAMP Assay を用いた Gαs 共役受容体の測定 GloSensor ™ cAMP HEK293 Cell Line を内在性のβ 2- アドレナリン 作動性受容体に対するアゴニストまたはアンタゴニストを様々な濃度 で処理した。パネル A. 細胞をアゴニストで処理、パネル B. 細胞を 1µM メタプロテレノール存在下アンタゴニストで処理。実験は製品に 添付される Technical Manual #TM076 に従い実施した。 アロステリック cAMP バイオセンサー 生細胞(37℃)におけるシグナルのカイネティクスと可逆性。cAMP バイオセンサーを一過性に発現する HEK293 細胞を 10mM イソプロ テレノール (ISO) または 10mM フォルスコリン (FSK) それぞれ単独 で処理した。変調を加える細胞は、10µM ISO, 10µM プロプラノール (PRO) および10µM FSKで連続的に処理した (n=3)。Fan, F. et al. (2008) ACS Chem. Biol. 3, 346-51. より許可を得て転載した。 テクニカルサービス ● Tel. 03-3669-7980 / Fax. 03-3669-7982 ● E-Mail : prometec@jp.promega.com 日本語 Web site:www.promega.co.jp プロメガ株式会社 本 社 〒103-0011 東京都中央区日本橋大伝馬町14-15 マツモトビル Tel. 03-3669-7981/Fax. 03-3669-7982 大阪事務所 〒532-0011 大阪市淀川区西中島6-8-8 花原第8ビル704号室 Tel. 06-6390-7051/Fax. 06-6390-7052 ※製品の仕様、価格については2008年12月現在のものであり予告なしに変更することがあります。 PK0812-03 販売店: Protease-GloTM Assay 任意の認識配列に対するプロテアーゼ活性を発光検出 Protease-Glo™ Assayは、発光検出により高感度、迅速にプロテアーゼ活性を検出するアッセイシステムです。本アッセイは遺 伝子改変したホタルルシフェラーゼタンパク質、GloSensor™タンパク質がベースになっており、このバイオセンサーの一部が プロテアーゼにより分解されると発光酵素として活性化します。GloSensor™ 遺伝子はpGloSensor™ 10F Linear Vectorに組込 まれており、ユニークなNheIおよびBgIII 制限酵素サイトよりプロテアーゼ認識配列をコードするオリゴヌクレオチドをクロー ニングします。作成されたプラスミドは TNT® System を用いて in vitro 転写/翻訳されます。発現した標的プロテアーゼの認識サ イトを有するGloSensorTM タンパク質は目的のプロテアーゼにより切断され、発光シグナルを生じます。プロテアーゼ活性は、 キットに付属のBright-GloTM Luciferase Assay を用いてプロテアーゼ+/-を比較することで決定します。 7548MA プロテアーゼ認識配列をコードする オリゴヌクレオチドを設計 pGloSensor™-10F Linear Vector上の GloSensor™-10F 遺伝子に オリゴヌクレオチドをクローニング 無細胞タンパク質発現系で GloSensor™ タンパク質を合成 Bright-Glo™ Assay Reagent を添加 基質である GloSensor™ タンパク質を用いた プロテアーゼ反応(±プロテアーゼ)を調製 発光測定 Luminometer バイオセンサーの作製 プロテアーゼアッセイ 7614MA Luminescence (RLU) HIV-1 Caspase-3 Caspase-8 SARS TEV Granzyme B PSA 42AA Luciferase 10 100 1,000 10,000 100,000 1,000,000 10,000,000 100,000,000 1,000,000,000 No protease digestion Protease digestion 製品名 サイズ カタログ番号 価格(¥) Protease-GloTM Assay アッセイシステム Protease-Glo™ Assay 1 キット G9451 180,000 内容: • pGloSensor™-10F Linear Vector • Oligo Annealing Buffer • Nuclease-Free Water • TNT® SP6 High-Yield Wheat Germ Master Mix • Bright-Glo™ Assay Buffer • Bright-Glo™ Luciferase Assay Substrate • pGloSensor™-10F[TEV] Control Plasmid • Rapid Ligation Buffer, 2X • T4 DNA Ligase • ProTEV Protease • ProTEV Buffer, 20X • DTT, 100mM • Protocol ベクター pGloSensor™-10F Linear Vector 1.0μg G9461 100,000 プロメガ資料:www.promega.co.jp/lit/proteaseglo.html ※本システムで使用するオリゴヌクレオチドの設計には www.promega. com/techserv/tools/proteaseglo/ をご利用ください。アミノ酸 1 文字記号 でプロテアーゼ認識配列を入力するだけで、最適なオリゴヌクレオチド 配列を設計します。 ※製品購入における注意点 : Protease-GloTM Assay の使用は非営利組織(大 学、公的研究機関など)、営利組織にかかわらず、ライセンスプログラム の内容 (www.promega.co.jp/license/) をご確認頂く必要があります。 Protease Assay (in vitro Assay) プロテアーゼ消化による GloSensor ™の活性化例 7 種類のプロテアーゼに対応する認識配列を組み込んだ GloSensor ™ プラスミドを調製した。これらのプラスミドは TNT® SP6 High Yield Protein Expression System を用いて 25℃、2 時間 転写 / 翻訳反応を行 い、no-DNA コントロールも並行して行った。反応液を対応するプロ テアーゼと混和し、30℃、1-2 時間インキュベーションした後、一部を Bright-Glo ™ Luciferase Assay に供した。 Protease-Glo ™の操作概要