LigaFast™ Rapid DNA Ligation Systems (簡易プロトコール)
2021/4/8 LigaFast™ Rapid DNA Ligation Systems (簡易プロトコール) – Promega teru.onamae.jp/test1/ligafast/ 1/4 LigaFast™ Rapid DNA Ligation Systems (簡易プロトコー ル) 製品説明 :LigaFast™ Rapid DNA Ligation System は、突出 (粘着) 末端を持つ DNA インサー トを、たった 5 分 (平滑末端ならば約 15 分) でプラスミドベクターにライゲーションできる キットです。この⾼速ライゲーションシステムは、T4 DNA Ligase とプロメガ独⾃の 2 × Rapid Ligation Bufferを組み合わせています。LigaFast™ System では、ライゲーションされた DNA をトランスフォーメーションする前に精製する必要がありません。この 2 × Rapid Ligation Buffer は、使⽤前に ATP や Mg の添加の必要がありません。 2 × Rapid Ligation Buffer (C671B):この酵素に添付された 2 × Rapid Ligation Buffer は、 60mM Tris-HCl (pH 7.8)、20mM MgCl 、 20mM DTT、2mM ATP および 10% PEGからなりま す。このバッファーの性能は ATP に依存します。2 × Rapid Ligation Bufferは、室温で融解し てください。Rapid Ligation Buffer 中の DTT は凍結すると沈殿することがあります。沈殿が ⽣じた場合は、沈殿が溶けるまでボルテックスしてください (1〜2 分かかります)。沈殿が再 度溶解すれば、性能に影響はありません。 酵素の保存液:T4 DNA Ligase は、10mM Tris-HCl (pH 7.0)、50mM KCl、1mM DTT、0.1mM EDTA、50% glycerol に保存されています。 由来:組み換え体クローンを発現している⼤腸菌株 保存条件:−20℃ に保存。凍結融解の繰り返しや頻繁な温度変化を避けてください。 Product Information Label の製品の使⽤期限をご覧ください。 2+ 2 2021/4/8 LigaFast™ Rapid DNA Ligation Systems (簡易プロトコール) – Promega teru.onamae.jp/test1/ligafast/ 2/4 ユニット定義:1 Weiss unit の T4 DNA Ligase は、1ug の Lambda DNA のHind III 断⽚を 16℃ で 20 分間反応させたときに 95% を越えるライゲーション反応を触媒するために必要 な酵素量として定義されています。Product Information Label のユニット濃度をご覧くださ い。 使⽤⽅法 I. 標準的なアプリケーション A. DNA のライゲーション 準備するもの Nuclease-Free Water (Cat.# P1193) プロメガでは、DNA 断⽚をプラスミドベクターにクローンする際に、ベクターとインサー ト DNA の⽐率を 1 対 2 から開始することをお薦めします。この⽐率は他の種類のベクタ ー、例えば cDNA とゲノムクローニングベクターでは異なります。次の例は、3.0kb のベク ターに 0.5kb のインサート DNA をライゲーションする際のモル⽐から重量⽐への変換を⽰ しています。 ベクター(ng) × インサートサイズ (kb) × ベクターのサイズ(kb) インサー ト のモル⽐ = インサート (ng) ベクター 例: 3kb のベクター 100ng を使うライゲーションの場合、0.5kb のインサート DNA はどれくら い加えますか。ベクターとインサートの⽐率は 1 対 2 とします。 100ng ベクター × 0.5kb インサート 3kb ベクター × 2 33.3ng インサート 1 2021/4/8 LigaFast™ Rapid DNA Ligation Systems (簡易プロトコール) – Promega teru.onamae.jp/test1/ligafast/ 3/4 以下の 3kb のベクターと 0.5kb のインサートのライゲーション反応ではベクターとインサー トの⽐率は 1 対 2 を⽤いています。⼀般的なライゲーション反応には 100〜200ng のベクタ ー DNA を⽤います。 1. 滅菌した微量遠⼼チューブで次の反応液を準備する。 ベクター DNA 100ng インサート DNA 33ng 2X Rapid Ligation Buffer 5μl T4 DNA Ligase (Weiss units) 3u Nuclease-Free Water 最終液量 10μl 2. 突出末端(粘着)を持つ DNA は室温で 5 分間、平滑末端のものならば室温で 15 分間イ ンキュベートし、ライゲーションする。 備考: 1. 2X Rapid Ligation Buffer を⽤いるライゲーション反応は、トランスフォーメーションす る前に精製する必要がありません。 2. ライゲーション産物でコンカテマーが形成されることがあります。コンカテマー形成の 程度はベクター対インサートの⽐率や反応温度、反応時間に依存します(1)。トランス フォーマントのスクリーニングをするときには考慮が必要です。 II. 付録-T4 DNA Ligase 分⼦量:68kDa (2) 要求性: Mg 、ATP、および DTT (2)。Mg の最適濃度は 0.5〜1mM です。Mn は Mg の代わりになりますが、Mg の 25% の効果しかありません(3)。 2+ 2+ 2+ 2+ 2+ 2021/4/8 LigaFast™ Rapid DNA Ligation Systems (簡易プロトコール) – Promega teru.onamae.jp/test1/ligafast/ 4/4 活性の阻害: 150mM 以上の NaCl により 50% 阻害される (ニック部分で活性を確認) (2)。他の阻害剤には 0.2M K 、Cs 、Li 、NH 、スパーミンが含まれる(3)。 不活化: 70℃ で 10 分間熱処理する(4)。 III. References 1. Pheiffer, B.H. and Zimmerman, S.B. (1983). Polymer stimulated ligation: enhanced blunt- or cohesive-end ligation of DNA or deoxyribooligonucleotides by T4 DNA ligase in polymer solutions. Nucl. Acids Res. 1 11 1, 7853. 2. Sambrook, J., Fritsch, E.F. and Maniatis, T. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY. 3. Engler, M.J. and Richardson, C.C. (1982) In: The Enzymes, Boyer, P.D., ed., Academic Press, New York, NY. 4. Protocols and Applications Guide, Third Edition (1996) Promega Corporation. 製品に関する情報はプロメガテクニカルサービスにお問い合わせいただくか、プロメガホー ムページwww.promega.com でご覧いただけます。 + + + 4+