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Maxwell® RSC XtractAll FFPE DNA/RNA Kit 簡易マニュアル

Maxwell® RSC XtractAll FFPE DNA/RNA Kit (カタログ番号 AS1570) 簡易マニュアル Version 1.0 (2025年3月) “DNA→RNAの連続精製プロトコール” ご用意いただくもの ◼1.5mlまたは2mlサンプルチューブ ◼90℃設定のヒートブロック ◼56℃設定のヒートブロック ◼微量高速遠心機 (10,000 xgが可能なもの) ◼ピペットマン(P-20、P-200、P-1000) ◼イソプロパノール ◼オプション:清潔なカミソリ DNase Iの準備 1. 凍結乾燥品のDNase Iのバイアルに、275μlのNuclease-Free Waterと15μlのBlue Dyeを加える。蓋をしてバイアルをおだやかに転倒混和し、内側に付着しているDNase Iもリンスする。 ※ ボルテックスはしないでください 2. 使用後のDNase I溶液は、一度の実験で使用する分に小分け分注し、-20℃で保存する。 ※ 凍結融解は10回以上行わないで下さい。 FFPE切片の準備 1. FFPE切片をサンプルチューブに移す。 ※ FFPE切片は、1切片あたり厚さ20μmまで、計80μm分まで処理することができます。 組織占有率やパラフィン量に応じて変動するため、適宜調整が必要です。 ※ スライドガラスに貼り付けられた切片を利用する場合には、スライドガラスから清潔なカミソリでそぎ落としてください。FFPE切片は、タッピングや遠心によりサンプルチューブの底に落としてください。 ※ 20μmよりも厚みのあるFFPE切片では、Proteinase Kでの消化効率が低下します。 2 Version 1.0 (2025 年3 月) FFPE切片の前処理 1. 500μlのミネラルオイルを加え、10秒間のボルテックスで十分に撹拌する。 2. 90℃で5分間のインキュベーションを行う。その後、室温に戻す。この間に、手順3で使用する master mixを下表のように調製する。 試薬 1サンプル サンプル数 合計 Lysis Buffer 224 μl n +2 224 x (n + 2) μl Proteinase K 25 μl n +2 25 x (n + 2) μl Blue Dye 1 μl n +2 1 x (n + 2) μl 3. 室温に戻したサンプルに、250μlのmaster mixを加え、5秒間のボルテックスで十分に撹拌する。 4. 層の分離のため、10,000×g、20秒間の遠心を行う。 ※ 水層(青色の下層部分)にペレットが確認できる場合、ペレットを懸濁するために、水層をピペ ットでおだやかに撹拌してください。水層と油層が混ざらないように注意してください。 5. サンプルチューブを56℃のヒーティングブロックに移し、15分間のインキュベーションを行う。 6. サンプルチューブを90℃のヒーティングブロックに移し、1時間のインキュベーションを行う。 ※ インキュベーションの間に、カートリッジの準備を行ってください。 カートリッジの準備 1. 検体数分のカートリッジを用意する。Maxwell® RSC/CSC Deck Tray にカートリッジの両端がカ チッというまでしっかりとセットし、順にそのアルミシールを剥がす。 2. カートリッジと同数のElution Tubeをセットし、30~100μlのNuclease-Free Waterを加え る。 ※ Elution Tubeは一番下までグッと強く押し込んでください。 ※ Elution Tubeの蓋は絶対に閉めないでください。 3. カートリッジのウエル8に、プランジャーをセットする。 DNA抽出の工程 1. 90℃のインキュベーションが終了したサンプルチューブの水層(青色)をカートリッジのウエル1に 移す。 ※ インキュベーション後に不溶性の物質を確認した場合、10,000×g、20秒間の遠心によりペレ ットダウンしてください。このペレットはカートリッジに移さないでください。 ※ 90℃のインキュベーション後、30分以内にDNA抽出の工程に進んでください。 2. Maxwell® RSCより、『XtractAll FFPE DNA/RNA Sequential』のメソッドを選択する。 3. 操作画面にしたがい、Maxwell® RSC/CSC Deck Trayを、Maxwell® RSC本体にセットし、精 製操作をスタートする。 3 Version 1.0 (2025 年3 月) DNA抽出終了後の操作 1. Maxwell RSC® Instrumentのドアを開け、Elution Tubeのフタを閉める。 2. Maxwell® RSC/CSC Deck Trayを取り出し、Elution Tubeを回収し、適切に保管する。 ※ DNA抽出工程の完了後、2時間以内にRNA抽出の工程に進んでください。 RNA抽出の工程 1. 新しいElution Tubeをセットし、30~100μlのNuclease-Free Waterを加える。 ※ Elution Tubeは一番下までグッと強く押し込んでください。 2. 以下のDNaseカクテルを調製する。 試薬 1サンプル サンプル数 合計 MnCl2 17 μl n +2 17 x (n + 2) μl DNase I (Blue Dye含む) 10 μl n +2 10 x (n + 2) μl 3. 27μlのDNaseカクテルをウエル7に加える。 4. 500μlの100%イソプロパノールをウエル1に加える。 ※ 小分子量RNAを精製する場合には、ウエル#1に1,200μl、ウエル7に375μlのイソプロパノール を加えてください。 5. Maxwell® RSC/CSC Deck Trayを、Maxwell® RSC本体に戻す。 6. 操作画面にしたがって、精製操作をスタートする。 RNA抽出終了後の操作 7. Maxwell RSC® Instrumentのドアを開け、Elution Tubeのフタを閉める。 8. Maxwell® RSC/CSC Deck Trayを取り出し、Elution Tubeを適切に保管する。 9. Maxwell RSC® Instrumentのドアを閉める。カートリッジとプランジャーを施設のガイドライン にしたがって廃棄する。