M-MLV Reverse Transcriptase, RNase H Minus

RNase H活性とはどのようなものですか。

RNase H活性は、cDNA合成にもっとも適した逆転写酵素を選ぶ際に重要な問題となります。大腸菌のRNase H活性のように逆転写酵素のRNase活性はRNA:DNAハイブリッドのRNA鎖を分解します。cDNAが合成されると、逆転写酵素のRNase H活性の基質となるRNA:DNAハイブリッドが形成されます。cDNA合成におけるRNase H活性の影響は2つあります。転写産物の全収量と完全長cDNAのパーセントが低下するということです。逆転写反応は、RNAテンプレート中の特異的な配列にハイブリダイズしたDNAプライマー、多くの場合poly(A)+ tailから開始されます。プライマーとRNAのハイブリッドは重合のプライムサイト(開始点)として働くのみならず、逆転写酵素のRNase H活性の基質にもなります。合成されるcDNAの収量は、逆転写酵素が重合を開始する前にRNA:DNAハイブリッドを分解するRNase H活性がどのくらいあるかにも影響されます。アプリケーションによってはcDNA合成を検出するためにRNAの最少量を増加させる必要が生じます。さらに、この酵素のRNase H活性により、DNA重合が起こっているサイトの近くのRNA鎖が切断されることもあります。切断が起こるとRNA分子のコピーされていない部位が逆転写複合体から解離し、cDNA合成は停止します。RNA分子が長ければ長いほどこのような現象は起こりやすくなります。その結果、お使いになる逆転写酵素にRNase H活性がある場合、長鎖RNA分子(>5kb)は完全にはcDNAにコピーされにくくなります。(PN75-Q&A)

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