RT-PCR 基本情報
- 逆転写反応にはどんな酵素が使えますか。
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以下逆転写酵素がお使いいただけます。
・AMV (Avian Myeloblastosis Virus) (Cat.# M5101, M5108, M9004)
・M-MLV (Moloney Murine Leukemia Virus) (Cat.# M1701, M1705)
・M-MLV, RNase (H–), Point Mutant (Cat.# M3681, M3682, M3683)
・M-MLV, RNase (H–) (Cat.# M5301)
・GoScript Reverse Transcriptase (Cat.# A5003, A5004)
【酵素分子】 M-MLV RTは71 kDaの単量体タンパク質です(1)。AMV RTは63 kDaのαサブユニットと92 kDa のβサブユニットからなる155 kDaの二量体です(2)。GoScriptはM-MLV ベースです。
【RNase H活性】 M-MLV RTはAMV RTよりも低い RNase H 活性を示します(3)。このため、M-MLV RTはより長い cDNA (>5kb) の逆転写に適しています。プロメガではRMase H活性を消失させた変異体も取り扱いしております。
【反応温度】 AMV RT は M-MLV RT に比べて非常に高い processivity (一度結合した時に取り込まれるヌクレオチドの数) を示し、さらにより高い反応温度で活性を示します。一般的に、M-MLV RT は 37℃ で使われます。AMV RT は 2 ステップのRT-PCR では通常 42℃ で使われますが、58℃ まで活性が維持されます。このように AMV RT は高温で活性を維持しているため、強固な2次構造を持ったRNAからの逆転写反応に適しています。GoScript Reverse Transcriptaseは最新のバッファー技術を採用しており、阻害剤の存在下でも希少なものから豊富なものまで、幅広いレンジの転写物をcDNAに合成できるようにデザインされています。
【逆転写酵素 性能比較表】参考文献:
- (1) Roth, M.J., Tanese, N. and Goff, S.P. (1985) J. Biol. Chem. 260, 9326.
- (2) Grandgenett, D.P., Gerard, G.F. and Green, M. (1973) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 70, 230.
- (3) Sambrook, J., Fritsch, E.F. and Maniatis, T. (1989) In: Molecular Cloning, A Laboratory Manual Vol. 1, Second Edition, 5.52.
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