制限酵素基本情報
- 2種類以上の制限酵素処理を同時に行うにはどのようにすれば良いでしょうか。
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すべての酵素の最適な反応バッファーが同一である場合、そのバッファーで行えます。
酵素量の合計が反応液量の10%を超えないように加えます。例:
滅菌済みNuclease-Free Water 13μl 制限酵素反応バッファーE 2μl アセチル化BSA(1mg/ml) * 2μl DNA sample (0.2~1μg) in D.W.またはTEバッファー 1μl BamHI (10u/μl) 1μl HindIII (10u/μl) 1μl 最終反応量 20μl *プロメガの制限酵素には10mg/mlのアセチル化BSAが添付されています。これを使用前にNuclease-Free Waterで10倍希釈してください。もしくは、10mg/mlのアセチル化BSA(原液)を100倍希釈になるように制限酵素反応液に直接加えてください。
同時に処理したい酵素が同一のバッファーで最適な活性を示さない場合には、以下のような方法があります。
- バッファー互換性の表を参考にします。それぞれの酵素の最適なバッファーにおけるもう一方の酵素の活性を比較してください。ほとんどの場合、プロメガの4-CORER 10× Bufferのいずれか、またはMULTI-CORE™ Bufferで良好な活性が示されるでしょう。ご利用になるバッファーで活性が75%以下の場合は、反応時間を延長するか、加える酵素のユニット数を増やしたほうが良いでしょう。この場合にはStar活性にご注意ください。
- より使いやすいバッファー互換性を示すイソシゾマーやネオシゾマーを選択します。制限酵素の特性に記載されている制限酵素関連情報 (https://www.promega.co.jp/resources/faq/wp-content/uploads/cat18_2012.pdf page 18.20-21 )をご参照ください。
- 低塩濃度バッファーで最適な活性を示す酵素を用いて最初の消化を行います。この反応に続けて65℃、10分間の加熱による酵素の不活性化を行います。一部の酵素では熱に対して高い安定性を示すことがありますのでご注意ください。この反応液に、2種類目の酵素の10×反応バッファー、BSA(1mg/ml)、2種類目の酵素、適当量のD.W.を加え、総量で最初の反応液の5倍量になるようにし、適温でインキュベートします。
- それぞれの消化を最適なバッファーを使って連続して行います。最初の消化の終了後、Wizard® DNA Clean-Up System(カタログ番号 A7280)を用いた精製または加熱による酵素の不活性化を行い、エタノール沈殿を行います。そして、2種類目の酵素による消化を行います。
(eNotes-FAQ002)
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