CellTiter96®(発色検出)シリーズ 基本情報
- のようにCellTiter96® は機能しますか。それぞれのバージョンはどのように違いますか?
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CellTiter96® Assayは、生理活性のある細胞によるテトラゾリウム塩(MTTまたはMTS)の安定なフォルマザン産物への還元を基本としています。フォルマザン産物は特定の波長の光を吸収するため、標準的なELISAプレートリーダーで定量することができます。ほとんどの系において吸収は培養液中の生細胞数と比例します。CellTiter96® Non-Radioactive Cell Proliferation Assay (カタログ番号 G4000、G4001)は、MTTを含むDye Solution、界面活性剤と有機溶媒を含むSolubilization/Stop Solutionからなります。Solubilization/Stop Solutionは、細胞により還元されたフォルマザン産物の結晶を溶解するために使います。CellTiter96® AQueous Cell Proliferation Assay (カタログ番号 G5421、G5430、G5440)では、テトラゾリウム試薬としてMTTの代りにMTSを使います。MTSは、有機溶媒の添加が不必要な可溶性のフォルマザン産物に変換されます。そのため、CellTiter96® AQueous Assay Systemを使って調整されたサンプルは、測定後、さらに発色させたい時にインキュベーターに戻して反応を進めることができます。CellTiter96® AQueous Assay SystemはMTSとPMS(phenazine methosulfate;電子捕獲剤)を別々のボトルに入れています。CellTiter96® AQueous One Solution Cell Proliferation Assay (カタログ番号 G3580、G3581、G3582)では、簡便性を考え、一本のボトルに安定な溶液としてMTSとPES(phenazine ethosulfate;電子捕獲剤)を混合して入れています。
CellTiter96®、CellTiter96® AQueous、CellTiter96® AQueous One Solution Cell Proliferation Assayの3種類は[3H]チミジン取り込み試験に対するNon-RIの代用手法として使われます。CellTiter96® Assayでは、細胞をまきなおしたり培地を交換する必要がないため、より多くの実験手順を必要とする(結果的に誤差が広がることになる)[3H]チミジン取り込み試験と比べ、標準偏差が小さくなります。
[3H]チミジンの取り込みと生産されるフォルマザン産物の量を、異なるサンプル間の成長因子の量の測定試験で比較したとき、違いは5%以下でした。[3H]チミジンの取り込みの結果は一般的にcounts per minutes (cpm)で表されます。一方、CellTiter96® Cell Proliferation AssayはMTTでは570-630nm、MTSでは490nmで測定する吸光度で表されます。哺乳類(浮遊細胞、付着細胞)、植物、酵母の培養細胞を含むほとんどの真核生物で十分に吸光度を変化させるだけの産物を作ります。より低い代謝比率を有するいくつかの細胞種では、十分な吸収度を得るために、通常より多くの細胞数を必要とします(5~25倍の細胞数)。CellTiter96®は細菌、菌類、原生動物にも使うことができます。
MTS法を基にしたCellTiter96® AQueous One Solution Systemは試薬を“加え”、測定する”だけの96ウェルタイプの試験でもっとも便利な方法です。バックグラウンドの吸光度をかなり下げたい、またはデータを測定する前にプレートを長期間保存しなければならないような状況では、MTT法を基にしたCellTiter96® Systemをおすすめします。(PN70-FAQ)
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