Dual-Glo™ Luciferase Assay System・Dual-Luciferase® Reporter Assay System

ウミシイタケルシフェラーゼの活性は、ホタルルシフェラーゼの活性とどのような違いがありますか? また、2つのレポーターベクターの共トランスフェクションにはどのような条件が推奨されますか。

ホタルルシフェラーゼはATP、マグネシウム、および酸素の存在下でルシフェリンに作用します。ウミシイタケRenilla reniformisから得られたウミシイタケルシフェラーゼは、酸素の存在下でセレンテラジンに作用します。これらの発光は似ていますが、ホタルルシフェラーゼは分子量61kDa、ウミシイタケルシフェラーゼは分子量が36kDaです。そのため、同量の2つの酵素をアッセイするときには分子数で69%多いウミシイタケルシフェラーゼを測定していることになります。1モルあたりでは、ホタルルシフェラーゼのほうがウミシイタケルシフェラーゼよりもおよそ53%大きい発光強度を持つことが、Dual-Luciferase® Reporter Assay Systemを用いて経験的にわかっています。詳しくは参考資料(1)をご覧ください。

共トランスフェクションされたプラスミド上のプロモーター間に起こるトランス効果はレポーター遺伝子の発現に強く影響します(2)。これは、コントロールまたは実験用レポーターベクターが非常に強いプロモーター/エンハンサーエレメントを含むときに、特に注意しなければなりません。phRL VectorのTK、SV40、およびCMVプロモーターは、ほとんどの哺乳類細胞で違うレベルで発現されます。phRL‐TKのHSVチミジンキナーゼプロモーターは比較的弱く、ウミシイタケルシフェラーゼコントロールベクターを継続的に中程度発現させたいときにもっとも役に立ちます。SV40 earlyおよびCMV immediate earlyプロモーター/エンハンサー領域は、高レベルの転写活性があり、強い調節因子を持つ実験ベクターを含む重レポーターの実験には向かないかもしれません。さらに、SV40プロモーターとCMVプロモーターには、SP1、AP1およびAP2の転写因子認識シークエンスが含まれます。このような転写因子の実験プロモーターに対する影響を調べているのであれば、SV40およびCMVコントロールレポーターの使用は推奨できません。

実験用とコントロールのレポーター遺伝子間で独立した遺伝子発現を確実にするため、プロモーターエレメント間のトランス効果を減少させる(または抑制する)必要があります。また共トランスフェクションされたベクターの発現レベルをコントロールするために、実験用のベクターのウミシイタケルシフェラーゼベクターに対するトランスフェクション比率は10:1、50:1、200:1またはそれ以上が推奨されます。詳しくはDual-Luciferase® Reporter Assay System Technical Manual #TM040をご覧ください。

参考文献:

1.Sherf,B.A. et al. (1996) Promega Notes 57,2

2.Farr,A. and Roman,A. (1991) Nucl. Acids Res. 20,920

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